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131巻4号 2017年9月25日 p.357-357
 病棟栄養士のためのベーシックセミナー 経腸栄養編  
序文
大村健二
 
特集にあたって  
 今回の臨時増刊号は「病棟栄養士のためのベーシックセミナー 経腸栄養編」である.古くて新しいテーマについて,知識を亢進・整理していただきたい.
 消化管は単に食物を消化・吸収する場ではなく,全身の免疫能にも関与することが明らかになっている.また,吸収された栄養素が門脈を経て肝臓に至る経路は生理的であり,代謝的にももっとも好ましいことに疑いの余地はない.したがって,消化管が機能しており,かつ安全に利用できる場合には消化管を利用するのが最良の栄養管理法である.しかし,消化管の機能を正しく評価し,それを利用することが安全であるか否かの判断は,実はかなりむずかしい.したがって,経腸栄養を施行する際,消化管の運動を正しく理解することはきわめて重要であるといえる.この特集は,消化管運動について正しく理解していただくことからはじまる.
 病棟で経腸栄養が施行されている症例は,何らかの疾病に罹患している.疾病そのもの,あるいは疾病にともなう炎症などによって引き起こされる代謝異常の把握は大切である.また,消化管の切除術の既往を有する症例では,切除腸管の部位によって特定の栄養素の吸収障害をきたす.膵臓や胃の切除の既往を有する症例では,消化機能が低下している.消化機能の低下には消化酵素を補充する薬剤の投与で対処するが,必ずしも適切に補充されているとは限らない.手術から年月を経ている症例については,代謝・栄養障害が惹起されていないかを詳細に確認する必要がある.入院・加療の対象となった疾病にばかり注意するのではなく,患者の全身に気を配りたい.
 重症症例や高度侵襲手術の周術期に施行する経腸栄養の有効性については,腸管を使用することの効果と特定の栄養素の効果を区別する必要がある.腸管を利用することの効果は,比較的少量の経腸栄養剤の投与で期待できる可能性が高い.一方,特定の栄養素の投与は,患者の状態によっては生体に不利益をもたらす可能性がある.経腸栄養を使いこなすには,さまざまな知識が必要である.
 臨床の現場では,経腸栄養と静脈栄養を適切に使い分けることが求められている.そのためには,各々の長所と短所を熟知することが肝要である.さらに,経腸栄養の施行にともなって起こりうるトラブルの予防や合併症対策もきわめて重要である.
 この特集号では,経腸栄養の要点を網羅すべく,各分野でわが国をリードする方々に執筆を依頼した.快く承諾いただいた先生方に心から感謝申し上げる.経腸栄養に関する正確な知識を身につけるためにも,本書を繰り返しお読みいただきたい.そして病棟でよく患者を診て,経験に裏付けられた知識が読者の方々の頭にしみ込むことを祈念する.
上尾中央総合病院 外科・腫瘍内科 大村健二
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病棟栄養士のためのベーシックセミナー 経腸栄養編
131巻4号 2017年9月25日
月刊(B5判,280頁)
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