医学のあゆみ
292巻12号
科学的根拠に基づくがん検診 UPDATE 2025
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2025年3月
- 注文コード:929212
- 雑誌コード:20474-3/22
内容紹介
・わが国において1981年に悪性腫瘍が死亡原因の第1位となって以降,「老人保健法」や「がん対策基本法」の施行,「がん対策推進基本計画」の策定など,がん検診の実施について時代の変遷に即応すべくさまざまな検討が重ねられている.
・2023年度から現在も進行中の第4期がん対策推進基本計画には,地域・職域によらずすべてのがん検診が適切に行われることを目指した“組織型検診”の構築が盛り込まれており,全6年間の中間年である今年(2025年)から来年にかけて中間評価の実施が想定される.
・本特集が,わが国でがん検診に携わる方々の知見と理解の一助となることを目指し,がん検診のエキスパートたちが集結し,各種がん検診の現状に加え,ガイドライン策定の根拠となる利益と不利益の考え方,精度管理のあり方,受診率向上への取り組みなどについて,最新の知見とともに解説する.
目次
はじめに(大内憲明)
がん検診の利益と不利益─ガイドライン策定の根拠(中山富雄)
精度管理─がん検診事業のあり方(高橋宏和)
がん検診の推進に向けた取り組み(中川恵一・福吉 潤)
胃がん検診の課題─対策型検診を中心に(加藤勝章・他)
日本における大腸がん検診の問題点─日本の大腸がん死亡率を他の先進諸国並みに減少させるには(松田一夫)
肺がん検診(佐川元保)
日本の乳がん検診の問題点と解決策(植松孝悦)
子宮頸がん検診─子宮頸部細胞診単独法とHPV検査単独法(森定 徹・青木大輔)
TOPICS
血液内科学 造血幹細胞・前駆細胞の分化方向性をつかさどるmRNA分解を介した新たな制御相(植畑拓也)
生化学・分子生物学 遺伝子操作を伴わず生体内でタンパク質の機能解析が可能に(王 萌初・他)
連載
自己指向性免疫学の新展開─生体防御における自己認識の功罪(28)
T細胞が認識する肥満特有の自己指向性免疫の解明(遠藤裕介)
細胞を用いた再生医療の現状と今後の展望─臨床への展開(14)
表在性十二指腸腫瘍に対する新規術式の開発─内視鏡+腹腔鏡手術+細胞シート医療=?(金高賢悟・他)
ケースから学ぶ臨床倫理推論(5)
身体拘束(松村由美)
FORUM
戦争と医学・医療(16) アウシュヴィッツ強制収容所の“医療”(大野義一朗・下 正宗)
戦争と医学・医療(17)(最終回) 金田光雄はなぜアウシュヴィッツ報告を翻訳出版したのか(大野義一朗)
次号の特集予告
電子版
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