やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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医学のあゆみ
289巻9号
リンパ腫 ─病態研究と診療の最新知見
6月第1土曜特集

定価 2,970円(本体 2,700円+税10%)
  • 総頁数:116頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2024年6月
  • 注文コード:928909
  • 雑誌コード:20471-6/1

内容紹介

・がん領域でゲノム診療が導入されるようになって,血液腫瘍疾患でも導入されることになってきた.血液疾患におけるゲノム検査の指針やガイドラインも日本血液学会ウェブサイトにも掲載された.
・WHOによる疾患分類が,形態学や病理学から,免疫染色や遺伝子情報,さらには標的遺伝子の情報を基盤とする分類に移行してきて,治療法の選択にそのまま生かせるものになっているともいえる.
・リンパ腫の診断,病態研究,研究技術の進歩から得られる情報などを基に,検査法や治療法の選択における変化や,今後あるべき姿について,第一線の病理医やゲノム研究者,リンパ腫専門医が執筆する.

目次

 はじめに(畠 清彦)
診断の進歩
 リンパ腫診療における診断と病理診断まで(照井康仁)
 大規模ゲノム解析を通じたリンパ腫の遺伝要因の評価(碓井喜明)
 リンパ腫における病理診断の進歩(中村直哉)
 シングルセル解析からみえてくる悪性リンパ腫最新の知見(須摩桜子)
 リンパ腫におけるctDNAの有用性と限界(入山智沙子)
 造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン(鈴木達也)
 リンパ腫エキスパートパネルのあり方とシミュレーション(遠西大輔)
臨床の話題
 DLBCLに対する二重特異性抗体療法(牧野晴斐・蒔田真一)
 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR-T細胞療法(加藤光次)
 濾胞性リンパ腫(FL)における新薬(後藤秀樹)
 マントル細胞リンパ腫(MCL)における新規治療(田代裕介)
 末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の新規治療とその展望(稲垣裕一郎)
 サイトカイン放出症候群(CRS)と神経毒性(ICANS)のマネジメント(葉名尻 良)
 免疫不全および免疫調節異常関連リンパ増殖性疾患(杉江亨啓・他)
 リンパ腫領域における腫瘍循環器マネージメント(朝井洋晶)
 高齢者DLBCLに対する治療戦略─Geriatric assessmentを用いたフレイル評価を中心に(李 心・他)
 慢性GVHDにおける新薬(稲本賢弘)
 COVID-19下の悪性リンパ腫治療(田中裕子)
 リンパ腫治療における医療技術評価(HTA)(藤 重夫)

 次号の特集予告

 サイドメモ
  免疫形質を検索する理由
  免疫グロブリン重鎖(IGH)遺伝子の再構成,サザン法とPCR法の違い
  シングルセルデータ解析の実際─前処理
  シングルセルデータ解析の実際─クラスタリングと軌道解析
  心エコー図検査におけるGLS評価
  アントラサイクリン系抗がん薬の心保護薬としてのデクスラゾキサン
  化学療法における相対治療強度(RDI)
  NIHコンセンサス会議の意義
  悪性リンパ腫の分類,治療
  用語解説(HTA,ICER,QALY,WTP)