やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

次号予告

289巻5号 (2024年5月4日発行)

第1土曜特集

MASLD/MASH―研究と診療の最新情報

企画:中川勇人(三重大学大学院医学系研究科消化器内科学)

・非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪肝炎(NASH)については,以前から病名による偏見の可能性や診断基準に関する問題が指摘されていた.
・そこで,NAFLDはmetabolic dysfunc-tion-associated steatotic liver disease(MASLD)へ,NASHはmetabolic dysfunction-associated steatohepatitis(MASH)へ変更され,診断基準も変更されることが発表された.
・本特集では,疾患名・疾患定義の変更に加えて病態理解,治療法が大きく進歩しつつあるMASLD/MASHの現状について一度整理するため,基礎・臨床の両面から各分野のエキスパートの先生方にご解説をいただく.

【AYUMI】
はじめに
■疾患概念・診断・フォローアップ
MASLD/MASH―新たな名称・分類にみる将来の展望
MASLD/MASHの疫学と自然史
血中バイオマーカーを用いたMASLD/MASHのリスク評価
エラストグラフィを用いたMASLDの病態評価
MASLD/MASH肝癌の現状と対策
MASLD/MASHの肝外合併症
MASLD/MASHにおける遺伝子多型と予後
トランスクリプトームに基づくMASLD研究の未来像
■病態
糖・脂質代謝異常とMASLD
MASLDにおける細胞死のメカニズム
細胞死を起点とした肝線維化メカニズム
MASLD/MASH進展における免疫調整異常
MASLDからの肝発癌分子メカニズム
MASLD/MASHにおける腸肝相関および腸内細菌叢の役割
MASLD肝癌における免疫微小環境
■治療方法
MASLD/MASHに対する栄養・運動療法
MASLD/MASHに対する薬物治療の現状
MASLD/MASHに対する新薬開発状況
アプリを用いたMASH治療の可能性