やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

次号予告

290巻12号 (2024年9月21日発行)

SGLT2阻害薬を再考する―機序・効果・安全性の最新情報

企画:金ア啓造(島根大学医学部内科学講座内科学第一)

・インスリン非依存性の血糖降下薬として登場したSGLT2阻害薬は,近年,心不全や慢性腎臓病への有効性も示され,適応が拡大している.現在では糖尿病以外の治療にも広く使用され,不可欠な治療薬となった.
・SGLT2阻害薬から得られる利益は大きいが,残余リスクについて検討を要し,また,未知の薬効や副反応などに関する課題も多い.そのため,処方にあたっては薬理・薬効の正しい理解が必須である.
・本特集では,SGLT2阻害薬の交感神経制御への影響,尿路感染や膀胱機能障害,腎保護効果,心筋保護効果,肝臓保護,サルコペニアへの影響について解説する.適切な処方を考える一助となることを期待したい.

【AYUMI】
はじめに
SGLT2阻害薬と交感神経活性
SGLT2阻害薬と尿路への影響
SGLT2阻害薬と腎臓保護
SGLT2阻害薬と心筋保護
SGLT2阻害薬と肝臓保護
SGLT2阻害薬とサルコペニア

【TOPICS】
社会医学
へき地における納豆アレルギーの伝承に向き合う
腎臓内科学
紅麹サプリメントの健康被害―日本腎臓学会の調査から

【連載】
臨床医のための微生物学講座(23)
麻疹ウイルス―麻疹排除状態の維持と今後の課題
緩和医療のアップデート(18)
便秘のエビデンスアップデート―医師・看護双方から発刊されたガイドラインを紐解く
CAR-T細胞機能における内在性リガンド反応性TCRの功罪

【フォーラム】
死を看取る―死因究明の場にて(24)
死因究明の実践(7)