次号予告
298巻5号 (2026年8月1日発行)
第1土曜特集
医療に貢献する糖鎖研究最前線
企画:門松健治(東海国立大学機構糖鎖生命コア研究所)
・生命を編み上げる共通分子として核酸・タンパク質・糖鎖がある.なかでも,全細胞を覆い,ウイルス感染から細胞間相互作用まで仲介する糖鎖は,がん・免疫・神経疾患など多くの病態に深く関与している.
・糖鎖は,その構造的複雑性ゆえに長らく研究の難所であったが,近年の技術革新により診断マーカーや医薬品への臨床応用が急速に現実化しつつある.
・本特集では疾患を軸とし,糖鎖の臨床医学への貢献を,基礎的知識・基盤技術も含めて第一線の研究者が体系的に解説する.
【AYUMI】
◇医療に貢献する糖鎖研究最前線
はじめに
■抗体医療
抗体糖鎖制御による機能改変技術の進展と展望―構造均一化から次世代抗体医薬設計へ
免疫関連疾患に対する治療効果を示す抗糖鎖モノクローナル抗体
抗体医薬はなぜ皮下注射で使えるようになったのか―ヒアルロニダーゼの役割
■免疫
乳がん転移を導くがん細胞―免疫細胞間シグナル
1細胞グライコーム解析が切り拓く腫瘍微小環境の理解
自然免疫で働くレクチン受容体による自己と非自己のリガンド認識機構
■神経疾患
細胞外小胞スフィンゴ糖脂質がつなぐアルツハイマー病の病態理解と液性診断
難同定糖鎖ポリシアル酸と精神疾患との関わり
神経機能・神経疾患に関わる糖鎖合成酵素の働きと制御メカニズム
糖鎖を標的にした神経膠腫(グリオーマ)の体液診断マーカー
■腎・泌尿器疾患
糖尿病関連腎臓病の新規バイオマーカーとしての尿中糖鎖の意義
腎疾患のバイオマーカー探索を指向した迅速グライコプロテオミクス
前立腺癌における糖鎖関連バイオマーカーの有用性
■消化器疾患
肝線維化マーカーの高度化と発がんリスク予測への取り組み―M2BPGiからM2BP糖鎖シグネチャへ
肝線維化と糖鎖
消化器疾患の糖鎖バイオマーカー
炎症性腸疾患(IBD)とムチン糖鎖異常
■先天性疾患
先天性GPI欠損症(IGD)―症例から明らかになったGPI研究最前線
ヒトミルクオリゴ糖(HMOs)の機能と治療用HMO補充製剤への開発展望

