次号予告
297巻12号 (2026年6月20日発行)
ファージ療法とファージ創薬の新展開 基礎・臨床・工学・政策を結ぶ総合レビュー
企画:崔 龍洙(自治医科大学 医学部 感染・免疫講座細菌学部門)
・抗菌薬耐性菌の急増により新たな治療概念の創出が求められる現在,バクテリオファージを用いた治療法が注目され,さらに進化論・分子工学・ドラッグデリバリーシステム(DDS)・個別化医療といった分野の進展を背景に,次世代の創薬モダリティとして再評価されつつある.
・国際的にファージ療法の臨床応用が進められる一方,日本では制度的基盤の整備や運用指針の確立が検討段階にあり,ファージバイオバンクの構築,品質保証,規制科学,治療設計の標準化などが今後の重要な課題として位置づけられている.
・本特集では,基礎生物学から創薬技術,工学的実装,臨床応用,さらには制度・政策に至るまでを横断的に俯瞰し,ファージ療法とファージ創薬の現在地と将来像を体系的に整理する.
【AYUMI】
はじめに
ファージ生物学の基礎と最新知見
ファージ療法を支えるテクノロジー―ファージの単離から医療応用まで
ファージ工学―改変技術と応用例
個別化ファージ療法の臨床実装とファージバンク
薬剤耐性菌へのファージ応用―最新エビデンス
ファージカプシドDDSの新展開―抗菌・抗がん・遺伝子治療,ワクチン開発への拡張
進化のトレードオフによる先進的ファージカクテル設計―進化動態を組み込んだ治療戦略の構築
日米欧におけるファージ療法用医薬品の法規制・指針整備の状況
【TOPICS】
生化学・分子生物学
生体内細胞老化の多様性と臓器機能低下
免疫学
関節リウマチ病変部に形成される「免疫拠点」
【連載】
医療にいかす行動経済学(17)
小児緩和ケアにおける行動経済学とナッジの応用
知っておくと役に立つ!臨床医のための臨床検査医学講座(5)
血管系超音波検査の最前線:基礎から臨床,POCUS,そしてAIまで
【FORUM】
分子生物学の臨床応用 “分子”から“疾患・患者”へ(4)
腎障害性物質の「入り口」分子メガリンをターゲットとした腎臓病の創薬研究

