次号予告
291巻11号 (2024年12月14日発行)
脂質制御因子SREBPの新展開
企画:福原淳範(大阪大学大学院医学系研究科肥満脂肪病態学寄附講座)
下村伊一郎(同上)
・Goldstein教授とBrown教授によってSREBPが発見されてから30年が経過した.PubMedで検索すると,総計では6,000報,近年では毎年400報がヒットし,SREBP研究はますます活発になっている.
・SREBPには,脂肪の酸産やコレステロールの産生・取り込みに関する遺伝子発現を誘導する役割があり,直接的,間接的にあらゆる細胞機能に関与していると言っても過言ではない.そのため,SREBPの制御異常が生じるとさまざまな疾患が発症する.
・本特集では,SREBPの制御機構と活性化機構について最新の研究を解説する.
【AYUMI】
はじめに
ブロッコリー由来成分スルフォラファンによるSREBPタンパク質分解制御
全長型SREBPを標的とするユビキチンリガーゼARMC5の同定
カロリー制限下におけるSREBP-1cの発現制御機構と白色脂肪組織の代謝リプログラミング
ビタミンD誘導体による選択的SREBP/SCAP阻害作用
SCAPのポリユビキチン化によるSREBP活性化
SREBP-1cの新たな切断活性化機構と脂肪酸による切断制御
【連載】
自己指向性免疫学の新展開―生体防御における自己認識の功罪(18)
Tリンパ球の恒常性維持における自己反応性の新たな役割
細胞を用いた再生医療の現状と今後の展望―臨床への展開(4)
脂肪幹細胞を用いた末梢動脈閉塞症に対する治療効果
【特報】
第61回(2024年度)ベルツ賞受賞論文1等賞
福山型筋ジストロフィーを含めた糖鎖合成異常症の系統的な解明・治療に関する研究
第61回(2024年度)ベルツ賞受賞論文2等賞
がんゲノム医学を基盤とした個別化医療