次号予告
294巻13号 (2025年9月27日発行)
周産期メンタルヘルス―プレコンセプションケアから地域リエゾンまで
企画:竹内 崇(東京科学大学大学院医歯学総合研究科精神行動医科学分野)
・周産期メンタルヘルスにおける問題は,妊娠前から精神疾患に罹患している精神疾患合併妊娠への支援や,妊娠中あるいは出産後に新たに精神疾患を発症する産後うつ病を代表とする産褥期精神障害への対応などが中心になると考えられる.
・従来は,向精神薬の催奇形性や授乳への影響など薬物療法における問題が中心であったが,近年,薬物療法にとどまらず,さまざまな角度からアプローチがなされている.
・本特集では,妊娠・授乳を考慮した精神科薬物療法やプレコンセプションケア,米国で産後うつ病に適応となった新規抗うつ薬brexanolone,認知行動療法や対人関係療法などの心理療法的アプローチ,病院外の地域におけるリエゾン活動など,多岐にわたって解説する.
【AYUMI】
はじめに
プレコンセプションケアにおけるメンタルヘルスの重要性―プレコンセプションケア専門外来を通じて
妊娠・授乳を考慮した精神科薬物療法
産後うつ病に対する新規治療薬brexanoloneへの期待
“母であること”に揺れるこころに寄り添う―周産期支援における認知行動療法と社会的処方の活用
妊産婦のための対人関係療法
精神疾患合併妊娠における臨床倫理コンサルテーション
大阪府における妊産婦メンタルヘルス支援
地域リエゾン―地域の周産期医療・母子保健を精神科が支援する意義
【TOPICS】
再生医学
発生メカニズムに基づく造血幹細胞の誘導技術の確立
救急・集中治療医学
熱中症と低体温症における重症度分類の最新動向
【連載】
ケースから学ぶ臨床倫理推論(22)
緩和医療におけるモルヒネによる呼吸抑制:緩和医療死
イチから学び直す医療統計(14)
経時測定データの解析手法
医療分野におけるブロックチェーンとNFTの活用(4)
ICTおよび暗号技術を駆使した医療情報セキュア管理システムの構築
医師の働き方改革―取り組みの現状と課題(3)
時間管理の導入
【FORUM】
司法精神医学への招待―精神医学と法律の接点(17)
犯罪被害者支援の現状と課題
次号の特集予告