医学のあゆみ
291巻5号
腸内フローラの研究進展と臨床応用
11月第1土曜特集
- 総頁数:128頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2024年11月
- 注文コード:929105
- 雑誌コード:20471-11/2
内容紹介
・腸内細菌(腸内フローラ)は,免疫によって認識・排除されることなく,むしろ健康維持に極めて重要な役割があり,腸管上皮細胞や腸管粘膜固有層に存在する免疫細胞,さらには遠隔組織の機能を制御する細菌も存在する.長年不明だった実態が,次世代シークエンサーの開発や培養技術の革新により明らかになってきた.
・共生する腸内細菌(腸内フローラ)のバランスが異常になると,さまざまな疾患の発症につながり,また,その病態と深く関わっていることも明らかになってきている.
・本特集では,基礎研究分野の最先端,臨床医学分野における治療応用の最前線を紹介する.
目次
基礎研究の進展
口腸臓器連関から紐解く炎症性腸疾患─口腔細菌の腸管定着戦略(北本 祥・鎌田信彦)
腸脳相関における腸内細菌の役割(寺谷俊昭)
腸肝軸を介した腸内細菌関連因子が関わる肝臓のホメオスタシスと病態(大谷直子)
短鎖脂肪酸と腸内細菌叢(大野博司)
上皮バリアと腸内細菌(後藤義幸)
バクテリオファージと腸内細菌(藤本康介・植松 智)
マイクロバイオームによる消化管感染の制御(三木剛志・金 倫基)
代謝性疾患と腸内細菌(池田貴子・他)
プロバイオティクス研究の最新動向(倉川 尚・松木隆広)
IgA抗体と腸内フローラ─有用菌/病因菌識別と臨床応用(古谷弦太・新藏礼子)
腸内細菌由来代謝物の機能(宮島伶奈・長谷耕二)
治療への応用
循環器疾患と腸内細菌叢ならびに腸内細菌関連代謝物(山下智也)
新しいステージに入った多発性硬化症の細菌叢研究(山村 隆・竹脇大貴)
過敏性腸症候群と腸内細菌(福土 審)
生活習慣病と腸内細菌─予防と治療の展望(内藤裕二・木智久)
炎症性腸疾患に関係する腸内細菌についての知見(上小鶴孝二・新ア信一郎)
実装化に向けた腸内細菌叢移植療法の現状と展開(石川 大)
次号の特集予告
サイドメモ
セグメント細菌(SFB)
ファージ療法
移植片対宿主病(GVHD)
定着抵抗性(CR)
消化管感染の抗菌薬使用による日和見感染や再感染・二次感染
プロバイオティクス菌末の製造
新型コロナウイルスと分泌型IgA抗体
二次進行型多発性硬化症(SPMS)
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