やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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医学のあゆみ
292巻9号
神経変性疾患の分子病態解明と治療法開発
3月第1土曜特集

定価 2,970円(本体 2,700円+税10%)
  • 総頁数:128頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2025年3月
  • 注文コード:929209
  • 雑誌コード:20471-3/1

内容紹介

・今われわれは,神経変性疾患が治療可能な疾患になるという時代の転換期の真っただ中にいる.
・アルツハイマー病,筋萎縮性側索硬化症(ALS)や家族性ALS に対する医薬品が,2023〜2024年の2年間で相次いで承認された.この2年に限らず,2015年にALS に対してエダラボンが承認されて以来10年足らずのうちに,数多の神経変性疾患・神経筋疾患に対する疾患修飾療法が次々と実用化され,名実ともにゲームチェンジが起きている.
・こうした目まぐるしい治療法開発の背景に,病態解明の進展があることは言うまでもない.本特集では,神経変性疾患の病態・治療に関する研究の進歩を紹介し,今後を展望する.

目次

 はじめに(勝野雅央)
疾患別の最新研究
 バイオマーカーからみたアルツハイマー病の病態と診断─疾患修飾薬時代の診断基準(池内 健)
 新時代を迎えたアルツハイマー病の治療法開発─抗アミロイド療法を中心に(小野賢二郎)
 Tauopathyの分子病態と創薬戦略(下中翔太郎)
 バイオマーカーからみたパーキンソン病の病態(波田野 琢・服部信孝)
 パーキンソン病に対する疾患修飾療法の開発の現状(池中建介)
 多層的動的均衡システムの破綻として捉えるALSと治療戦略(山岸拓磨・他)
 進化する球脊髄性筋萎縮症の研究─病態解明と革新的治療法の実現へ(飯田 円)
 リピート伸長変異による脊髄小脳変性症─明らかになる遺伝的知見と分子病態(藤野雄三・永井義隆)
 多系統萎縮症の分子病態と治療開発(三井 純)
 神経変性と自己免疫:病態のオーバーラップ─神経変性と自己免疫(大野陽哉・他)
研究開発手法の最前線
 神経変性疾患に対する核酸医薬(佐橋健太郎・勝野雅央)
 神経超希少疾患に対する個別化アンチセンス核酸医薬開発(中山東城)
 神経変性疾患における血液のオミクス解析いろは(中杤昌弘)
 神経筋変性疾患に応用可能なさまざまなゲノム解析手法(石浦浩之)
 霊長類を用いたアルツハイマー病次世代動物モデルの進展(城宝大輔・他)
 iPS創薬が拓く治療法開発(足立雅浩・他)
 神経回路網から紐解く神経変性疾患の病態UPDATE(花川 隆)
 神経変性疾患の創薬を支える臨床研究・治験(橋詰 淳・勝野雅央)

 次号の特集予告

 サイドメモ
  Aβプロトフィブリルの歴史
  低温電子顕微鏡法(Cryo-EM)
  Cryptic exon(隠れエクソン)
  リピトーム解析
  遺伝子単位の検定
  NLRP3インフラマソーム
  核酸医薬の創薬への応用
  エピゲノムワイド関連研究(EWAS)
  ノックイン技術
  TALEN
  ニューロフィラメント軽鎖(ニューロフィラメントL)
  オルガノイド
  安静時機能結合ネットワーク(RSN)