医学のあゆみ
292巻5号
ゲノム編集医療 ─最先端ツールからモデル,創薬,遺伝子治療へ
2月第1土曜特集
- 総頁数:132頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2025年2月
- 注文コード:929205
- 雑誌コード:20471-2/1
内容紹介
・CRISPR-Cas9などの技術革新により精密かつ効率的な遺伝子改変が可能となった.遺伝子疾患の理解や治療法の実用化を推進する“次世代医療”として大きな期待が寄せられている.
・一方,ゲノム編集技術の社会実装に向けては,倫理的課題や法的課題に関する合意形成から,安全性評価と品質管理の確立まで,解決すべき重要課題がいくつもある.
・本特集では,基礎技術の革新,疾患モデルの作製と応用,創薬研究,医療現場での臨床応用など,多角的な視点からゲノム編集の全貌に迫る.
目次
ゲノム編集モダリティ
純国産ゲノム編集ツール“Zinc Finger-ND1”の開発(片山翔太・山本 卓)
次世代型プライムエディターの設計・開発(主藤裕太郎・濡木 理)
塩基編集技術の発展と遺伝子治療への応用(米村洋而・西田敬二)
タイプI CRISPR-Cas3ゲノム編集機構とその活用(吉見一人・真下知士)
CRISPR随伴トランスポゾン(CAST)によるプログラム可能なDNA挿入技術の開発(齋藤 諒)
CRISPR-Cas9の祖先タンパク質IscBの構造解析と分子改変(山田崇太・他)
ゲノム編集細胞研究
CRISPRスクリーニング法を用いたがん治療の新規標的探索(遊佐宏介)
生体内ゲノム編集技術“HITI法”のupdate(鈴木啓一郎)
ヒトゲノム情報を応用したiPS細胞のゲノム編集研究(家弓紗矢香・他)
転写調節プラットフォームの開発と応用(宇吹俊一郎・他)
疾患モデル動物研究
CRISPR-Cas9システムを用いた遺伝子改変マウスの作製(江森千紘・伊川正人)
i-GONAD法で広がる遺伝子改変動物作製の現状と展望(大塚正人・佐藤正宏)
CRISPRを利用した時期・組織特異的遺伝子変異マウスの作出(三上夏輝・水野聖哉)
iPS細胞を用いたヒト疾患モデルマーモセット作製(岸本恵子・佐々木えりか)
ゲノム編集治療
Ex vivoゲノム編集治療時代の幕開け─現状と課題(パン イギュ・堀田秋津)
複数のニックにより誘導するゲノム編集(富田亜希子・中田慎一郎)
染色体挿入型ウイルスベクターによる発がんとその機序(内山 徹)
血友病に対する遺伝子治療とゲノム編集治療(佐藤孝弘・大森 司)
Ex vivo,in vivoゲノム編集治療法開発の動向(石田紗恵子)
安全性評価や倫理的課題
ゲノム編集治療に係る目的外変異の予測・評価の手法と考え方(山下拓真・他)
ゲノム編集技術とその医療応用の特許動向─拡大を続ける海外アカデミアによる特許支配と国産技術の利用(橋本一憲)
次号の特集予告
サイドメモ
(塩基)編集ウィンドウ
分離インテイン
Tn7様トランスポゾン
人工のCAST?
ポジティブセレクション
細胞周期に依存したDSB修復機構
Cre-LoxPシステム
マイクロインジェクション法
用語解説〔ノックイン(KI)Creドライバーマウス,G0マウス,piggyBacトランスポゾンシステム〕
“ゲノム編集”とは
ゲノム編集法の略称
相同性指向修復(HDR)と相同組換え(HR)
臨床試験
In silico解析に用いられる塩基配列検索ツール
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