医学のあゆみ
273巻1号
神経変性疾患の治療開発の現状 −新たな戦略構築の基盤をめざして
4月第1土曜特集
- 総頁数:120頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2020年4月
- 注文コード:927301
- 雑誌コード:20471-4/4
内容紹介
・神経変性疾患は神経難病ともいわれるように,その治療は困難と思われてきた.神経変性の過程で異常タンパク質の蓄積が認められること,病因遺伝子,疾患関連遺伝子が存在することなどは明らかになりつつある.
・本特集は,2013年の特集“神経変性疾患―研究と診療の進歩”から7年間の進歩をみるものでもある.主要な神経変性疾患に対してすでにさまざまな治験が行われていることがわかる.
・研究開発の背景となる技術や類似の分子メカニズムによるアミロイドーシスの治療開発,筋ジストロフィーの治療開発に必要なレジストリーの確立など,神経変性治療開発の参考となるものについても執筆していただく.
目次
各分野の動向
アルツハイマー病−アカデミアの開発戦略 富田泰輔
アルツハイマー病−製薬企業の治療薬開発戦略 岩坪 威
タウオパチー研究の国内外の動向 石垣診祐・祖父江 元
タウ伝播を標的とした治療法開発 武田朱公
パーキンソン病の分子病態とミトコンドリア品質管理の破綻−Parkinノックアウトマウスの解析から 佐藤栄人・服部信孝
α−シヌクレインを中心としたパーキンソン病新規治療薬 田口智之・他
シヌクレイノパチー−多系統萎縮症 三井 純
筋萎縮性側索硬化症−プロテイノパチーの観点から 引網亮太・他
筋萎縮性側索硬化症−RNAメタボリズムの観点からみたバイオマーカーおよび治療の開発 保坂孝史・郭 伸
球脊髄性筋萎縮症の病態形成機構と標的治療開発 佐橋健太郎・勝野雅央
ハンチントン病の治療法開発への展望−遺伝子発見から四半世紀を経て 永井義隆
脊髄小脳失調症(SCA) 石川欽也
リピート伸長とRAN翻訳関連疾患 石浦浩之
家族性アミロイドーシスの最新の知見 安東由喜雄
ダウンストリームを治療する−神経細胞死 田中ひかり・岡澤 均
治療開発のバックアップシステム
ブレインバンク 村山繁雄・齊藤祐子
神経変性疾患の疾患コホート研究 池内 健
疾患特異的iPS細胞 奥宮太郎・他
遺伝子治療 村松慎一
患者レジストリシステム−Remudyの経験 中村治雅・水澤英洋
治療開発に関する国の支援 葛原茂樹
次号の特集予告
サイドメモ
アミロイド特異的光酸素化触媒
家族性PD(PARK1/PARK4)
グルコセレブロシダーゼ1(GBA1)
多系統萎縮症(MSA)の診断基準
液−液相分離(LLPS)とは
ALSと興奮性の神経細胞死
ALSのADAR2仮説
病態コピーマウス
アイスマンとアミロイドーシス
Amyloid death
ここまできたATTRアミロイドーシスの認知度−ドラマに描かれたドミノ肝移植
外殻タンパク質の改変
日本医療研究開発機構(AMED)
厚生労働科学・調査研究費(厚労科研費)とAMED研究費の棲み分け
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