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239巻5号 2011年10月29日
第5土曜特集
老年医学・高齢者医療の最先端
はじめに
老年医学研究・高齢者医療の最近の変化はめざましく,また速い.
これは,今後激増する75歳以上の高齢者に対して根本的な危機感を基盤にしていることはいうまでもない.40 年前150 人であった100 歳高齢者が,300 倍にも増加した原因は何か,長寿の秘訣も明らかにされつつある.老化は遺伝子レベル,細胞レベル,臓器レベル,個体レベルで知識体系がなされてきたが,個体の監視機関はミトコンドリアであったり,腸内細菌叢であったり,大脳であったりという新しい知見が発見されてきている.
現在,300 万人以上の認知症は,予備軍を含めると1,000 万人の時代を今後20 年以内には確実に迎えることになろう.さらに20 年後には中国の認知症が1 億人の時代を迎え,認知症は疾患から社会問題へ,社会問題から地球規模の課題へと変化するであろう.疾患に対する取組みは医薬品から医療工学,生活補助機器へと需要が拡大し,ついには都市や社会制度の変革を通じて,価値観などの意識改革を社会に求めてゆくであろう.
本特集では,これらの認識の入り口に歴史的な変化を踏まえた,あるべき将来像を国立長寿医療研究センター大島伸一総長に書いていただき,最先端の老化研究を皮切りに,老年症候群と類似概念の整理とメカニズム,揺れる認知症の仮説と直近の治療方策,虚弱と転倒,歯科と栄養,ロボット工学,災害医療,在宅医療,終末期の課題,高齢化社会の街づくりまで,盛りだくさんではあるが,喫緊の課題を網羅した.最後に,高齢者医療と研究の有機的な融合の名作として,現代養生訓を佐々木英忠先生に特別寄稿していただいた.
本特集が,このようなダイナミックな変革期にふさわしい1 冊になれば,望外な幸せである.
目 次
老化の哲学
■
日本の高齢社会をどう捉えるか……大島伸一
■
ウィズエイジングとは……
鳥羽研二
老化,高齢者医療の最先端
【老化のメカニズムはどこまで解明されたか】
■
老化と癌化の接点――古くて新しい課題,ストレス老化シグナル……近藤司・
横出正之
■
高齢化社会にかかわる新しいヒト恒常性監視機関:脳腸相関――セロトニンを介した脳と腸の連関……中山晋介
■
核内受容体と老化……東浩太郎・井上聡
■
バイオマーカーから老化度を判定する――カロリー制限を中心に……大田秀隆
【老年病,老年症候群のとらえ方】
■
Co-morbidityとgeriatric conditionをどのように評価するか――総合機能評価の視点から……和田泰三・松林公蔵
■
中枢性老年症候群と介入の可能性――白質病変と老年症候群……長谷川浩・
神ア恒一
■
エイジングドミノとホルモン補充療法……
秋下雅弘
【認知症】
■
アルツハイマー病のアミロイド仮説は揺らいだか……柳澤勝彦
■
早期発見の手がかりは心理検査か画像診断か……
鷲見幸彦
■
感覚器の機能低下と認知症……亀山祐美
■
認知症予防:運動療法……
鈴木隆雄
・
島田裕之
■
認知症予防:栄養・嗜好品……
下方浩史
・
安藤富士子
■
アルツハイマー病新薬の使い分け方……池田篤平・
山田正仁
■
降圧薬には認知症に良いものと悪いものがあるか……大類孝
■
認知症疾患センターのモデルとは……
櫻井孝
・
鳥羽研二
■
認知症を支える地域連携の最前線……武田章敬
【虚弱と転倒】
■
ロコモティブシンドローム――超高齢社会の運動器科学を構造化するもの……
大江隆史
■
虚弱……
佐竹昭介
■
転倒スコアからみた虚弱――地域在住高齢者の検討から……松林公蔵
■
サルコペニアと慢性全身性炎症性疾患としてのCOPD……
千田一嘉
・
原田敦
■
糖尿病患者における転倒――糖尿病合併症,身体能力低下,血糖コントロールとの関連……
荒木厚
・千葉優子
■
高齢者高血圧の治療と転倒……西永正典
【歯科疾患と誤嚥性肺炎】
■
歯髄の再生治療と高齢者歯科への展望……中島美砂子・庵原耕一郎
■
歯科用OCT画像診断機器の開発と歯科臨床応用……
角保徳
■
原始感覚賦活による誤嚥性肺炎予防――嗅覚刺激を利用した嚥下困難・誤嚥対策……
海老原覚
【救急医療】
■
災害後における高齢者医療……
星出聡
・他
■
災害時の生活不活発病の重要性――その多発と予防……
大川弥生
【リハビリテーションとロボット工学】
■
三次元動作解析装置を用いた臨床的動作評価……
加賀谷斉
・他
■
320列面検出器型CTによる嚥下の形態・動態評価……
稲本陽子
・他
■
リハビリテーション医学を支援するロボット開発……田辺茂雄・他
【在宅医療】
■
在宅医療普及推進と診療所の役割――在宅療養支援診療所の現状……
太田秀樹
■
看護力が在宅医療の鍵――THPの視点が日本を救う……小笠原文雄
■
歯科臨床の進化――診療室から地域へそして生活支援へ……
角町正勝
■
在宅医療支援病棟の試み……
三浦久幸
■
慢性期医療と在宅診療のあらたな連携……武久洋三
■
災害時における在宅医療の課題……
川島孝一郎
【終末期医療】
■
高齢者終末期医療に関わる医師が直面する課題……飯島節
■
終末期における人工的水分・栄養補給法に関する医師の意識変化――3つの国内調査の結果から……会田薫子
■
認知症患者への胃瘻の適応……鈴木裕
【自立と社会とのかかわり】
■
独居高齢者の特徴――縦断研究から認めるライフスタイルの脆弱性……中居龍平
■
介護保険改正の焦点は……
遠藤英俊
・
三浦久幸
■
高齢者の運転……鎌田実
■
超高齢社会のまちづくり……辻哲夫
特別寄稿
■
新『養生訓』……藤井昌彦・佐々木英忠
239巻5号 2011年10月29日
週刊(B5判,286頁)
発行時参考価格 5,200円
注文コード:286310
雑誌コード:20475-10/29
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