医学のあゆみ
294巻6・7号
花粉症治療の最新情報 ─「鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版」を踏まえて
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2025年8月
- 注文コード:929407
- 雑誌コード:20473-8/16
内容紹介
・わが国ではスギ花粉症の有病率が増加しており,国民の約4割が発症しているとされる.いったん発症すると自然寛解は難しいが,成人まで感作・発症を防げれば以降の新規発症は限定的であり,「鼻アレルギー診療ガイドライン 2024年版」にも,抗原の回避・除去が治療の柱となりうることが明記されている.
・本特集では,「ガイドライン」を踏まえて,花粉症の発症・重症化抑制について解説する.アレルギー性鼻炎に関する国際的なガイドラインARIAから,デジタル統合型ケアを実装するツール“MASK-air”を用いた研究,スギ花粉症にも存在する局所アレルギー性鼻炎(LAR)の解説,そして,花粉症の薬物療法や抗体療法まで広く取り上げ,最後に,日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が推進する“花粉症重症化ゼロ作戦”を紹介する.
目次
はじめに(大久保公裕)
「鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版」改訂のポイント(岡野光博・他)
欧州のガイドラインARIAと国際共同研究MASK study(飯沼智久)
花粉症・アレルギー性鼻炎とLAR─「鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版」に掲載のLARの意義(松根彰志)
花粉症発症の抑制 マスクの効果─小学生に急増するスギ花粉症から逃げ切る!?取り組み(坂下雅文)
花粉症の薬物治療(山田武千代・他)
スギ花粉症に対する舌下免疫療法(後藤 穣)
花粉症の抗体療法(太田伸男)
花粉症重症化ゼロ作戦の取り組み(川島佳代子)
TOPICS
神経内科学 精神展開剤は“ゲームチェンジャー”になるか?(内田裕之)
生理学 味覚の個人差と疾患リスク(木部未帆子)
連載
ケースから学ぶ臨床倫理推論(18)
家族の意向が患者の治療方針に影響を及ぼすケース(瀬戸山晃一)
イチから学び直す医療統計(10)
多重比較─Familywise Error RateとFalse Discovery Rateを制御するための統計手法(長島健悟・他)
FORUM
病院建築への誘い─医療者と病院建築のかかわりを考える(11)(亀谷佳保里)
司法精神医学への招待─精神医学と法律の接点(13) 児童虐待・いじめなどの小児期逆境体験と法律(桝屋二郎)
書評『CAR-T細胞療法Q&A』(畠 清彦)
次号の特集予告
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