医学のあゆみ
276巻12号
ケトン体による生体制御
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2021年3月
- 注文コード:927612
- 雑誌コード:20473-3/20
内容紹介
・ケトン体は脂肪酸酸化で生じたアセチルCoAから産生されるアセトン,アセト酢酸,3-ヒドロキシ酪酸の総称である.飢餓状態では脂肪組織から脂肪酸が放出され,肝臓で脂肪酸酸化を受けることでケトン体が産生される.
・近年,ケトン体自体が受容体を活性化してシグナルを伝達することや,ヒストン修飾を介したエピジェネティックな遺伝子発現制御を行うこと,細胞内のシグナル因子を変化させることが報告されている.
・本特集では,エネルギー基質としての側面とシグナル因子としての側面から,ケトン体の生体制御に関する臨床的および基礎的研究の最新の知見を,第一線の先生方に紹介していただく.
目次
はじめに 福原淳範・下村伊一郎
ケトン体受容体による生体機能制御 北野(大植)隆司・他
ケトンによる概日リズム制御 村上真理
ケトン体と低酸素応答 武田憲彦
ケトン体による脂肪細胞機能制御 西谷重紀・他
ケトン体による腎機能制御 久米真司
ケトン体による心機能制御 有馬勇一郎・辻田賢一
ケトン体による心保護作用 長尾 学・他
連載
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学(23)(最終回)
ヒト免疫研究の重要性 吉富啓之・上野英樹
この病気,何でしょう? 知っておくべき感染症(1)
はじめに 大西健児
マラリア(熱帯熱マラリアを見逃さない) 竹下 望
TOPICS
臨床検査医学 在宅医療と臨床検査−在宅臨床検査学 小谷和彦
神経精神医学 認知症鑑別におけるドパミントランスポーターSPECT 松田博史
小児科学 βアレスチンバイアスAT1受容体アゴニストは新しい乳幼児心不全治療薬の有力候補である 川岸裕幸・山田充彦
FORUM
病院建築への誘い−医療者と病院建築のかかわりを考える 特別編−感染症対策と建築(4) 亀谷佳保里
天才の精神分析−病跡学(パトグラフィ)への誘い(16) ジャン=ジャック・ルソー−子どもの発見 内海 健
次号の特集予告
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