126巻6号 2015年5月25日 p.756-760
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栄養療法のピットフォール−よりよい栄養ケアのために | ![]() |
間接熱量測定のコツ
滋賀医科大学医学部附属病院 栄養治療部
栗原美香,佐々木雅也 ![]() |
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はじめに | ![]() |
エネルギー投与量を求めることは,栄養管理を行ううえで基本的な事項である.しかしながら,エネルギー必要量の算出には,病態を正確に把握し,患者の体組成,エネルギー代謝などを予想する必要がある.複雑な病態や個々の体格によって消費エネルギーは変化するため,エネルギー必要量の算出はとてもむずかしい.エネルギー不足は,栄養不良を招き,免疫能の低下をきたし,一方,過剰栄養は高血糖や肝障害などのリスクとなる.
エネルギー必要量は,Harris-Benedict 式から求めた基礎エネルギー消費量(basal energy expenditure:BEE)に活動係数やストレス係数を乗じて算出される方法,病態によって体重に係数を乗じて求める方法,間接熱量測定にて安静時エネルギー消費量(resting energy expenditure:REE)を求める方法がある.Harris-Benedict 式は対象となる年齢に制限があり,日本人にもとづいたデータではないため,過剰栄養となる可能性も示唆されている.また,係数を体重に求める方法は,複雑な病態下においては臨床応用が困難である.そのなかで実測値としてもっとも推奨されている方法が間接熱量測定である. 本稿では,間接熱量測定の理論,実際の測定法,臨床に応用する際のポイントについて解説する.……(雑誌本文は続きます) ![]() |
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126巻6号 2015年5月25日
月刊(B5判,210頁) 発行時参考価格 2,800円 注文コード:740860 雑誌コード:09320-05 |
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