126巻6号 2015年5月25日 p.726-733
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栄養療法のピットフォール−よりよい栄養ケアのために | ![]() |
身体計測の基本と重要性
関西電力病院 疾患栄養治療センター
真壁 昇 ![]() |
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静的栄養アセスメントにおける身体計測 | ![]() |
身体計測は,静的栄養アセスメントの1 つとして中長期的な効果判定に用いることができ,簡単な器具さえあれば,非侵襲的に簡便に計測でき,現実的なニーズに応えることができる栄養アセスメントである.
目的は,貯蔵エネルギー量を示す体脂肪量と体蛋白量ならびに身体機能の能力を示す筋肉量を概算し,身体の栄養状態を推定することである.また,各個人の健常時に対する病態変化による変化量や率で評価することが可能であるため,さらに性別,年齢別の基準値を参考とした栄養評価を行うこともできる.身長や体重を中心とした身体計測は,1日に必要な栄養量を推定するうえでも必須で,適切な栄養管理を行うためにも必要不可欠である.このように非侵襲的で簡便でもっとも基本的情報でありながら,きわめて重要な栄養指標となるので,正確な計測が必要となる. 測定項目は,身長 (height:HT), 体重(body weight:BW), 上腕周囲長(arm circumference:AC),上腕筋囲長(arm muscle circumference:AMC),上腕三頭筋皮下脂肪厚(triceps skin fold:TSF), 上腕筋面積(arm muscle area:AMA), 下腿周囲長(calf circumference:CC),などが一般的である.基準値として, 体格指数(body mass index:BMI), 理想体重比(% ideal body weight:%IBW),体重減少率(loss of body weight)または,日本人の新身体計測基準値(Japanese Anthropometric Reference Data:JARD2001)を用いて評価判定を行う.……(雑誌本文は続きます) ![]() |
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126巻6号 2015年5月25日
月刊(B5判,210頁) 発行時参考価格 2,800円 注文コード:740860 雑誌コード:09320-05 |
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