126巻6号 2015年5月25日 p.696-701
|
![]() |
栄養療法のピットフォール−よりよい栄養ケアのために | ![]() |
SGAによる栄養スクリーニングの有用性と課題
滋賀医科大学医学部附属病院 栄養治療部
高岡あずさ,佐々木雅也 ![]() |
![]() |
![]() |
はじめに | ![]() |
患者の栄養状態は,内科治療,手術治療成績などのアウトカムに大きくかかわることが明らかとなり,栄養管理の重要性が再認識されている.すなわち,栄養不良患者は合併症のリスクが高く,在院日数が延長し,医療費が高くなることが,さまざまな疾患や病態において報告されている.そのために,栄養不良患者を確実に抽出し,栄養療法の適応を判断するのは栄養療法のfirst step として重要である.
栄養アセスメントには,問診や身体所見から評価する方法や,身体計測,血液検査,さらにはBIA(bioelectrical impedance analysis) やDEXA(dual energy X-ray absorptiometry),間接熱量計などの特別な器機を用いて評価する方法がある.なかでも,栄養スクリーニングとして有用であるのは,特別な器機を使用せず,簡便でどこでも使用できるツールである.これには,主観的包括的評価(subjective global assessment:SGA)やMini nutritional assessment(MNA®),Malnutrition universal screening tool( MUST)や Nutritional risk screening 2002( NRS2002)などがある.なかでもSGA は臨床の現場でもっとも広く用いられているスクリーニングツールである.しかしSGAにも問題点や課題があり,活用する際にはこれらをよく理解しておくことが大切である.ここでは,SGA による栄養スクリーニングの有用性と課題について解説する.……(雑誌本文は続きます) ![]() |
![]() |
126巻6号 2015年5月25日
月刊(B5判,210頁) 発行時参考価格 2,800円 注文コード:740860 雑誌コード:09320-05 |
![]() |
|
![]() |