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278巻10号 2021年9月4日
第1土曜特集パーキンソン病を解剖する−過去,現在,そして未来へ9月第1土曜特集
はじめに
第1土曜特集 パーキンソン病を解剖する――過去,現在,そして未来へ はじめに 服部信孝
  2019年にはじまった新型コロナウイルス感染症(COVID−19)のパンデミックのなか,本企画に賛同していただいたパーキンソン病エキスパートの先生たちには感謝している.コロナ災禍のなか,Stay homeだからこそじっくり考えていただき,過去,現在,そして明るい未来へと読者へのメッセージとなりうる力作をお願いした.
 パーキンソン病(Parkinson’s disease:PD)は,1817年にJames Parkinsonが“Shakingpalsy”を報告したことにはじまる.1888年にCharcot がParkinsonを称え,筋強剛を加えて“PD”と名づけ,その後1919年にFrederic H. Lewyによる黒質レビー小体の発見,1960年に佐野,Ehringerらによる東西で同時発見されたドパミン欠乏,それに基づく治療薬レボドパの導入,1983年に神経毒MPTP(1−methyl−4−phenyl−1,2,5,6−tetra hydropyridine)の発見,1997年に遺伝性PDのα−synuclein原因遺伝子の発見,翌年に筆者らのグループからparkin原因遺伝子の発見と,1990年以降は枚挙に遑がない.さらに単一遺伝子異常に伴う遺伝性PDは,現時点でPark1−23まで同定されており,最近,筆者らのグループにより優性遺伝性PDの原因遺伝子プロサポシンが同定された.
 これまで遺伝性PDの原因遺伝子産物の機能解析から,ドパミン神経細胞死にミトコンドリア,リソソーム,輸送システム,神経炎症,そして酸化ストレスの関与などが推測されている.さらには疾患の進行にプリオン病様の病態の関与が提唱され,すくなくとも異常α−シヌクレインが脳内伝播することは動物モデルでは多くの証左がある.加えて近年,人工知能(AI)による診断技術の開発が進んでおり,また,コロナ災禍のなかで遠隔診療の有用性が認識され,運動症状を呈しているPDでの有効性が確認されている.100年人生が現実的になっている昨今を考えると長期にわたって患者をフォローする必要があり,多様性のなかでプレシジョンメディシンの実現が喫緊の課題といえよう.
 本特集では過去を検証し,現在の問題点を明確にして将来展望を提案する正鵠を射た内容となっている.これらが読者にとって有効な情報となることを願ってやまない.
目 次
総論
パーキンソン病の歴史……廣瀬源二郎
パーキンソン病の病理――過去,現在,未来……仙石錬平
診断・症状
パーキンソン病の臨床診断基準――種類とその精度(鑑別診断も含む)……前田哲也
パーキンソン病の運動症状……渡辺宏久・他
パーキンソン病の非運動症状……馬場徹
パーキンソン病の病態生理――大脳基底核の役割……濱田雅
パーキンソン病の眼球運動……徳重真一・寺尾安生
基礎研究の進展
α-シヌクレイン細胞間伝播――メカニズムから新規治療へ……石山駿・長谷川隆文
パーキンソン病の分子遺伝学――家族性パーキンソン病……舩山学・服部信孝
孤発性パーキンソン病のゲノム背景……佐竹渉・戸田達史
パーキンソン病の診断バイオマーカー……徳田隆彦・笠井高士
基礎研究のためのパーキンソン病モデル……今居譲
薬物治療
パーキンソン病薬物治療の変遷……山本光利
新しいパーキンソン病治療薬の登場とその適応――MAO-B阻害薬,COMT阻害薬……斉木臣二
ドパミン受容体作動薬貼付製剤を用いたContinuous Drug Delivery(CDD)……永山寛
新たな治療法
Device aided therapyの適応とその種類……中島明日香・下泰司
パーキンソン病における運動療法の有効性……市川忠
パーキンソン病における疾患修飾療法の可能性……波田野琢服部信孝
パーキンソン病における細胞移植療法の過去・現在・未来……山門穂高
オンライン診療の現状と課題……大山彦光・服部信孝
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パーキンソン病を解剖する
278巻10号 2021年9月4日
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