医学のあゆみ
278巻10号
パーキンソン病を解剖する −過去,現在,そして未来へ
9月第1土曜特集
- 総頁数:128頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2021年9月
- 注文コード:927810
- 雑誌コード:20471-9/4
内容紹介
・これまで遺伝性パーキンソン病(PD)の原因遺伝子産物の機能解析から,ドパミン神経細胞死にミトコンドリア,リソソーム,輸送システム,神経炎症,そして酸化ストレスの関与などが推測されている.
・さらには疾患の進行にプリオン病様の病態の関与が提唱され,すくなくとも異常α-シヌクレインが脳内伝播することは動物モデルでは多くの証左がある.
・本特集では過去を検証し,現在の問題点を明確にして将来展望を提案する正鵠を射た内容となっている.これらが読者にとって有効な情報となることを願ってやまない.
目次
総論
パーキンソン病の歴史 廣瀬源二郎
パーキンソン病の病理−過去,現在,未来 仙石錬平
診断・症状
パーキンソン病の臨床診断基準−種類とその精度(鑑別診断も含む) 前田哲也
パーキンソン病の運動症状 渡辺宏久・他
パーキンソン病の非運動症状 馬場 徹
パーキンソン病の病態生理−大脳基底核の役割 濱田 雅
パーキンソン病の眼球運動 徳重真一・寺尾安生
基礎研究の進展
α−シヌクレイン細胞間伝播−メカニズムから新規治療へ 石山 駿・長谷川隆文
パーキンソン病の分子遺伝学−家族性パーキンソン病 舩山 学・服部信孝
孤発性パーキンソン病のゲノム背景 佐竹 渉・戸田達史
パーキンソン病の診断バイオマーカー 徳田隆彦・笠井高士
基礎研究のためのパーキンソン病モデル 今居 譲
薬物治療
パーキンソン病薬物治療の変遷 山本光利
新しいパーキンソン病治療薬の登場とその適応−MAO-B阻害薬,COMT阻害薬 斉木臣二
ドパミン受容体作動薬貼付製剤を用いたContinuous Drug Delivery(CDD) 永山 寛
新たな治療法
Device aided therapyの適応とその種類 中島明日香・下 泰司
パーキンソン病における運動療法の有効性 市川 忠
パーキンソン病における疾患修飾療法の可能性 波田野 琢・服部信孝
パーキンソン病における細胞移植療法の過去・現在・未来 山門穂高
オンライン診療の現状と課題 大山彦光・服部信孝
次号の特集予告
サイドメモ
デジタルヘルステクノロジー
SAS-ELISA
シーディング凝集のアッセイ法
機能獲得変異と機能喪失変異
疾患研究でのトランスジェニックとノックイン
iPS細胞のメリットとデメリット
疾患研究でのノックアウトとノックダウン
運動合併症(motor complications)
疾患修飾効果(disease-modifying effect)
衝動制御障害
ドパミン調節異常症候群
精神科領域での脳深部刺激療法(DBS)
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