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277巻9号 2021年5月29日
第5土曜特集難治性免疫疾患――病態解明と新規治療戦略
はじめに
第5土曜特集 難治性免疫疾患――病態解明と新規治療戦略 はじめに 藤尾圭志
  近年,各種免疫疾患における分子標的薬や,癌における免疫療法の有効性が確立し,免疫応答が関与する疾患とその治療法への関心が高まっている.免疫系は体内を循環している,さまざまな免疫担当細胞の相互作用により成立している.そのため血液検体からある程度の情報が得られ,薬剤の到達も比較的容易という特徴があり,免疫系を標的とする医療は今後もさらなる発展が期待される.しかしながら個々の疾患の病態解明はまだまだ不十分であり,分子標的薬は疾患集団全体を対象としてみた場合には有効だが,一定数の治療不応例が存在するという事実がある.このような難治例の,よりよい治療のためには,病態の理解とそれに応じた治療の選択が必要と考えられる.この目標の実現は遠い道のりに感じられるが,最近の医学の進歩を見ると,病態解明とそれによる疾患の層別化が現実のものとなりつつあることがわかってくる.
 日本における近代医学の始まりの一端は,江戸時代の宝永4年(1754年)の山脇東洋による人体解剖とされている.それまで観察されることになかった人体の内臓を直接観察し,その情報を広めたことは,その後の医学の大きな進歩につながった.現代においては,これまで観察できなかった,ゲノム情報や遺伝子発現情報が調べられるようになったことが,従来の臨床所見からの情報に依存するよりも,はるかに病態に迫ることを可能にしている.
 本特集では免疫疾患の病態への最新のアプローチについて,各分野のトップの先生方にご執筆いただいた.また最近進歩の著しい,免疫疾患における免疫応答に迫る解析手法については,とくに項目を設けて新進気鋭の若手研究者に担当していただいた.これらの理解を踏まえた上で,エキスパートによる疾患の項目を見ていただくことで,各疾患の難治性病態への展望が得られ,さらには臨床免疫学の理解が深まると期待している.本特集が,免疫疾患の研究や診療に携わる先生方の一助になれば幸いである.
目 次
免疫疾患の病態へのアプローチ
免疫疾患の遺伝素因……山本賢一・岡田随象
腸内細菌と腸管免疫系,自己免疫疾患……大野博司
中枢性免疫寛容……新田剛
免疫代謝を通して自己免疫疾患を理解する……中西由光・他
ゲートウェイ反射による自己免疫疾患の制御とニューロモデュレーション医療の可能性……長谷部理絵・村上正晃
マクロファージ研究によって解き明かされてきた難治性免疫疾患の実体……宮本佑・他
T細胞分画と免疫疾患病態……吉富啓之・上野英樹
自己免疫疾患におけるB細胞の役割と新規治療戦略……岩田慈・田中良哉
免疫疾患に迫る解析手法
免疫疾患における機能ゲノム解析……太田峰人
免疫疾患におけるプロテオーム解析……吉崎歩
疾患
関節リウマチ……庄田宏文
全身性エリテマトーデスの病態と新規治療戦略……中山田真吾・田中良哉
全身性強皮症……浅野善英
炎症性筋疾患……藤本学
高安動脈炎の遺伝学的・免疫学的メカニズム……吉藤元・寺尾知可史
ANCA関連血管炎の病態理解に基づく治療戦略……永渕泰雄
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の病態と治療戦略――好酸球増多症に焦点を当てて……駒井俊彦
シェーグレン症候群(SS)に対する分子標的治療薬の開発……坪井洋人・他
IgG4関連疾患――病態解明と新規治療法の開発に向けて……山本元久
ベーチェット病……桐野洋平
成人スティル病……金子祐子
体軸性脊椎関節炎の病態と新規治療戦略……門野夕峰
自己炎症性疾患……井田弘明
乾癬……多田弥生
アトピー性皮膚炎の病態と治療戦略……中島沙恵子・椛島健治
多発性硬化症診療の進歩……佐藤和貴郎
気管支喘息……中込一之
原発性免疫不全症候群/原発性免疫異常症……岡本圭祐・今井耕輔
免疫チェックポイント阻害薬に伴う免疫関連有害事象……川畑仁人
HIV感染症に関連しない免疫再構築症候群……末木博彦
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難治性免疫疾患――病態解明と新規治療戦略
277巻9号 2021年5月29日
週刊(B5判,196頁)
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