医学のあゆみ
272巻2号
ラミノパチーとはなにか
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2020年1月
- 注文コード:927202
- 雑誌コード:20472-1/11
内容紹介
・ラミノパチーの多くはラミンA/C遺伝子の変異によって発症するが,その変異の部位によって筋ジストロフィー,拡張型心筋症(DCM),リポジストロフィー,白質ジストロフィー,早老症などさまざまな疾患を発症する.
・わが国において心臓移植を必要とする重症心不全患者の大部分を占めるのがDCMである.DCMについては数多くの原因遺伝子が同定されているが,そのなかでも最も予後不良なのがラミン遺伝子変異によるものである.
・ラミン遺伝子変異からラミノパチーを発症する機序がわかれば,重症心不全をはじめ多くの疾患に対する新規治療法の開発につながるのではないかと期待して,本特集を企画した.
目次
はじめに 小室一成
【基礎】
核ラミナ崩壊に応答して活性化する膜貫通型転写因子OASIS 今泉和則
細胞核への力学刺激とクロマチン分布 松本健郎
早老症ラミン変異とメカノバイオロジー 久保 純・他
ラミンとクロマチンの連携による核構造の維持メカニズム 島本勇太・前島一博
【臨床】
核膜タンパク質ラミンAの異常が引き起こす早老症のメカニズム 井原健二
拡張型心筋症におけるラミン変異の意義と分子病態 伊藤正道
ラミンをはじめとする核膜関連蛋白質と筋疾患 林 由起子
連載
地域医療の将来展望(13)
地域医療と文化人類学 小谷和彦
診療ガイドラインの作成方法と活用方法(8)
精神科治療ガイドラインの普及・教育・検証活動:EGUIDEプロジェクト 橋本亮太・稲田 健
TOPICS
神経精神医学 日本作業療法士協会による新たな作業療法の定義と精神医学との協働作業 寺山久美子
医療行政 新専門医制度の現状 寺本民生
癌・腫瘍学 乳がんにおけるSERMsの抗腫瘍効果を規定する分子機構 中西 真・他
FORUM
パリから見えるこの世界(87) 『これからの微生物学』から見えるこの世界,そして科学の言葉再び 矢倉英隆
次号予告
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