126巻6号 2015年5月25日 p.702-707
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栄養療法のピットフォール−よりよい栄養ケアのために | ![]() |
MNA®とMNA®-SFをいかに上手に活用するか?
大阪樟蔭女子大学健康栄養学部健康栄養学科 臨床栄養学第1 研究室
井尻吉信 大阪樟蔭女子大学大学院人間科学研究科 人間栄養学専攻/同大学健康栄養学部健康栄養学科 臨床栄養学第2 研究室 山東勤弥 ![]() |
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はじめに | ![]() |
栄養アセスメントとは,個人や集団の栄養状態を種々の栄養指標を用いて客観的に判断することである.その目的は,種々の栄養療法に先立って患者の栄養状態を適切に評価し,治療効果や予後を的確に評価するために行われる.しかしながら,時間とコストの問題により,すべての患者に栄養アセスメントを行うことはむずかしい.そこで,効率的に栄養アセスメントを行うために,栄養に関係するリスクが高い患者を選別・抽出する「栄養スクリーニング」が行われる.
栄養スクリーニングとは,栄養療法を行うべき者とその必要がない者に「ふるい分ける(スクリーニング)」ことである.スクリーニング用の栄養評価法として,主観的包括的評価法(subjective global assessment:SGA)が,多くの栄養サポートチーム(nutrition support team:NST)で用いられてきた.その他のスクリーニング用の栄養評価法としては,入院患者用のnutrition risk score(NRS),急性期の患者向けのmalnutrition universal screening tool(MUST),血液透析患者向けのgeriatric nutrition risk index(GNRI)などがある. 1994 年にはじめて高齢者の栄養アセスメントに特化した簡易栄養状態評価表(Mini Nutritional Assessment:MNA®,以下MNA®-FV とする)が,開発された.……(雑誌本文は続きます) ![]() |
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126巻6号 2015年5月25日
月刊(B5判,210頁) 発行時参考価格 2,800円 注文コード:740860 雑誌コード:09320-05 |
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