112巻6号 2008年5月20日 p.745-751
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褥瘡ケアUPDATE | ![]() |
認知症高齢者の褥瘡と栄養ケア―アルツハイマー型認知症の経過に合わせた褥瘡治療
北中城若松病院 内科
滝吉優子,吉田貞夫 ![]() |
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はじめに | ![]() |
現在わが国では,85歳以上の3〜4人に1人が認知症で,推定患者数は230万人,20年後には約330万人に達すると予測されている.認知症の症状は,中核症状(記憶障害,見当識障害,判断力低下など)と,周辺症状(幻覚,妄想,睡眠障害,徘徊,介護への抵抗,異食,過食,抑うつ,依存,不安,攻撃的行動など)に分類される.原因疾患では,アルツハイマー型認知症が多く,つづいて脳血管性認知症が多い.アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症を合併している症例も少なくない.現在,根本的な治療法はなく,薬物療法として,進行を遅らせる塩酸ドネペジルや,周辺症状に対し向精神薬・睡眠薬などが使用されている.認知症介護も非常に重要で,個人に合わせたかかわり方の工夫で,症状や日常生活上の問題を改善できることがある.……(雑誌本文は続きます)
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