112巻6号 2008年5月20日 p.703-708
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褥瘡ケアUPDATE | ![]() |
褥瘡ケアと栄養療法
金沢大学医学部附属病院 内分泌・総合外科
大村健二 ![]() |
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はじめに | ![]() |
褥瘡(pressure ulcer)は,骨と支持具との間で皮膚および皮下組織が圧迫を受け,慢性,亜急性の経過で形成される特殊な潰瘍である.褥瘡はまた,糖尿病や慢性下肢静脈不全にともなう皮膚潰瘍と同様に外傷の既往を有さずに発生し,かつ難治性である.これらの難治性潰瘍発生の背景にはいずれも組織の抵抗性減弱や脆弱性,易感染性,修復能低下をもたらす病的状態が存在する.病的状態の一部分症として皮膚潰瘍が形成されるのであるから,その改善は潰瘍の治癒促進につながる.糖尿病性潰瘍における血糖の適切な管理や,慢性下肢静脈不全にともなう下腿潰瘍に対する静脈灌流を改善させる外科的,薬理学的治療がそれにあたる.……(雑誌本文は続きます)
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