112巻6号 2008年5月20日 p.629-638
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褥瘡ケアUPDATE | ![]() |
褥瘡の診断と創部のアセスメント
川崎医科大学形成外科
森口隆彦 ![]() |
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はじめに | ![]() |
わが国の褥瘡医療はこの数年で飛躍的に発展した.その起爆剤となったのは日本褥瘡学会の設立であった.この学会がまず行ったことは学術集会の開催と学会誌の発行であった.
学術集会や学会誌上では医学,看護学,薬学,栄養学,工学など各種の分野からの発表がなされ,褥瘡の臨床に関連する熱心な討議がなされた.このような多職種による集まりでは,臨床現場で使用できる統一したツールが必要となる.そこで日本褥瘡学会学術教育委員会が中心となり,従来の分類法や創面評価法を見直した簡便なツールが開発され,DESIGN と命名された.DESIGN は項目数が最小限にとどめられ,重症度の分類と病態の経過モニタリングを同一の項目で評価でき,使いやすく,ただちに治療に介入できるのが特長である.創部を適切に診断することは褥瘡の早期治癒を促し,感染症や他の合併症を引き起こす可能性を少なくし,入院期間の短縮につながるものである.本稿ではDESIGN ツールを用いた褥瘡の分類と創面の評価につき解説する.……(雑誌本文は続きます) ![]() |