やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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「医学のあゆみ」第5土曜特集
<第195巻13号>
21世紀に期待される医学・医療

発行時参考価格 4,500円
  • 総頁数:248頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2000年12月
  • 注文コード:282370
  • 雑誌コード:20475-12/30

内容紹介

20世紀は近代医学の最初の世紀であり,あらゆる分野で驚異的な進歩が見られた.21世紀に向けては遺伝子情報をもとに数多くの疾患原因遺伝子が同定され,個体の遺伝学差異に応じた医療,いわゆるオーダーメイド医療の実現が予想される.本誌では,21世紀に期待される医学・医療の展望を分析し解説.

目次

 はじめに 平井久丸

第1章 細胞移植・再生医学
 1.細胞療法
 ・免疫細胞療法(樹状細胞療法) 高橋強志
 ・造血幹細胞移植の新しい展開―骨髄非破壊的移植(ミニトランスプラントあるいはミニ移植) 峯石 真
 ・細胞移植による心不全治療 水上美帆
 ・ES細胞からの細胞療法 宮崎純一・丹羽仁史
 2.21世紀の臓器移植 松田 暉
 3.再生医学
 ・組織幹細胞を用いた再生医学 吉里勝利
 ・血管内皮前駆細胞を用いた血管再生 新谷 理・他

第2章 ゲノム医学
 1.ヒトゲノムプロジェクトの現状と未来 服部正平
 2.オーダーメイド医療 菅野(水島)純子・菅野純夫
 3.遺伝子診断
 ・癌の遺伝子診断はどう変わるか 湯浅保仁
 ・造血器腫瘍の遺伝子診断 三谷絹子
 ・Immunocompromised hostにおける日和見感染症の遺伝子診断 福井崇史・他
 ・生活習慣病に対する遺伝子診断―遺伝子多型と高血圧 檜垣實男・他
 4.遺伝子治療
 ・遺伝子治療―21世紀への展望 島田 隆
 ・冠動脈再狭窄への遺伝子治療 上野 光
 ・心不全に対する遺伝子治療 小室一成
 ・脳血管障害に対する遺伝子治療 大星博明・藤島正敏
 ・リウマチ性疾患に対する遺伝子治療 上阪 等
 ・癌に対する遺伝子治療 杉本芳一
 ・AIDSに対する遺伝子治療 松下修三
 ・神経変性疾患の遺伝子治療 後藤 順
 ・造血幹細胞を用いた遺伝子治療 花園 豊
 ・先天代謝異常症に対する遺伝子治療 松原洋一
 5.生体情報の網羅的解析
 ・DNAチップ―臨床研究への応用をめざして 村松正明
 ・SNP―SNPの分類と将来性 外丸靖浩
 ・プロテオーム解析の現状と展望 谷口寿章

第3章 クローン技術と生殖医療
 1.胎児外科―胎児治療学の確立をめざして 橋都浩平
 2.生殖医療―assisted reproductive technologyの現況と将来 堤 治
 3.クローン技術と人間の尊厳―クローン規制法案における基本的問題を考える 光石忠敬
 4.出生前診断 種村光代

第4章 薬
 1.ドラッグデリバリーシステム(DDS) 澤田康文・大谷壽一
 2.マイクロチップ方式を用いたultra high throughput screening(UHTS) 小瀧裕道
 3.生活改善薬 北村唯一
 4.21世紀の抗HIV薬 岩本愛吉
 5.Alzheimer病治療薬―現状と展望 小笹貴史・小倉博雄
 6.薬剤探索の新しい分子標的 梅澤一夫
 7.新しいタイプの抗ウイルス薬―ワクチンから抗ウイルス薬へ 横田智之・藤田芳司
 8.免疫トレランス誘導薬 平岡 諦
 9.非ペプチド型受容体作動薬 仲 建彦
 10.遺伝子多型や機能の解析と生活習慣病改善薬 原 一雄・他
 11.核酸医薬 冨田奈留也・森下竜一
 12.新しい創薬
 ・ゲノム創薬―ファンタジーから現実へ 加藤隆一
 ・分子デザイン創薬 平澤 明・辻本豪三
 ・遺伝子ワクチンの開発と応用 恵美宣彦

第5章 医用工学
 1.人工臓器 21世紀の人工心臓 仁田新一・山家智之
 ・人工肝の開発 成瀬勝俊・幕内雅敏
 ・人工膵 窪田 倭・磯貝晶子
 ・微小循環機能恒常性維持を考慮した人工酸素運搬体の開発研究 末松 誠・他
 2.臓器・器官再生への新しいツール―温度応答性高分子を用いた細胞接着制御と臓器構築 岡野光夫・大和雅之
 3.医療機器の進歩
 ・Master-slave manipulatorを用いた手術 古川俊治・北島政樹
 ・人工の足―脊髄損傷者用歩行装具 矢野英雄
 ・PET scannerの進歩―研究から臨床へ 石津浩一・小西淳二
 ・高精度放射線治療の最先端 中川恵一・大友 邦
 ・定位的放射線治療 河野正志・植松 稔
 ・内視鏡機器の進歩 田尻久雄・土井俊彦
 4.医療情報の可視化と医用三次元画像―高品質医療につながる医用工学の実践 伊関 洋・堀 智勝
 5.外科手術の進歩
 ・内視鏡外科手術の21世紀への展開 北野正剛・猪股雅史
 ・腫瘍外科における機能温存と再建術 小川敏也・他
 ・手術侵襲の制御 石河隆俊・他
 6.遠隔医療 開原成允
 7.診療情報の完全デジタル化がもたらす21世紀の医療 大江和彦

第6章 社会医学
 1.医療における情報公開と個人情報保護基本法制 水嶋春朔
 2.患者の権利―法制化と権利救済機関の設立 増田聖子
 3.医師国際ライセンスの実現を―医療の質向上の条件 福島雅典
 4.医療の質・エラー管理にみられる日本的特徴―国家的怠慢と医療者のノンプロフェッショナルビヘイヴィアー 森 功
 5.専門医認定制度とその社会的公認 狩野庄吾
 6.21世紀の医学教育と医療制度 黒川 清
 7.国際的な災害医学―国際救急医に求められるもの 槙島敏治
 8.医療費増加と医療サービスの効率化 小林廉毅
 9.高齢社会における医療―高齢者総合診療科のすすめ 小澤利男
 10.EBMとmedical dicision making 福井次矢
 11.緩和医療・ホスピス医療―その歴史と現状 柏木哲夫
 12.先端医療とインフォームドコンセント,モラル 垣添忠生
 13.バイオエシックス 大林雅之

第7章 エコメディカルサイエンス
 1.内分泌攪乱物質(環境ホルモン) 井口泰泉
 2.環境汚染金属に対するストレス応答システム利用への期待―分子レベルからみた生体防御機構と利用 竹谷 茂
 3.腸内細菌叢と生体恒常性 伊藤喜久治
 4.エコロジーと新興感染症 野崎智義
 5.外因性・内因性アルデヒドによる生体侵襲と酸化ストレス 内田浩二
 6.宇宙環境下での環境順応医学 関口千春
 7.医療における電磁界問題 大久保千代次

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医学のあゆみ編集委員会 編

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