112巻6号 2008年5月20日 p.752-756
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褥瘡ケアUPDATE | ![]() |
ターミナルケア―終末期にある褥瘡患者の栄養ケアのポイント
十和田市立中央病院
蘆野吉和 ![]() |
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はじめに | ![]() |
がん疾患および非がん疾患の終末期においては,褥瘡発生素因,悪化要因ともに多く,その発生率は高いものと推定されている.とくに,がん疾患終末期ではその発生率は50%以上との報告もあり,急速に病状が悪化するなかで,いったん褥瘡が発生すれば治すことはむずかしく,がんの進行による苦痛とともに褥瘡に関連する苦痛も加わるため,終末期緩和ケアの重要な課題となっている.また,これまでのわが国においては,終末期のケアが緩和ケア病棟を含む病院でおもに行われてきたが,今後は自宅や居宅などのいわゆる在宅がケア提供のおもな場としてクローズアップされている.
本稿では在宅での緩和ケアも念頭に置き,このような病状に対し果たして有効な栄養ケアがあるのかどうかについて,とくにがん疾患の終末期に限定して解説する.……(雑誌本文は続きます) ![]() |