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252巻2号 2015年1月10日
ゲノム編集
−基礎から応用へ
はじめに
AYUMI ゲノム編集――基礎から応用へ はじめに 伊川正人
  昨今,脚光を浴びているゲノム編集とは“ゲノムの二本鎖DNAを切断し,その修復機構を利用して遺伝子を効率的に改変する”ことであり,微生物から植物,ヒトを含む動物まで幅広い生物種で利用できる最新の遺伝子改変技術である.塩基の欠失による遺伝子破壊(ノックアウト)だけでなく,部位特異的遺伝子挿入(ノックイン)や染色体工学への応用も報告されており,まさに夢の遺伝子改変技術といえる.
 DNA切断の際に起こる非末端相同結合(NHEJ)あるいは相同組換え(HR)を利用すれば,効率よく遺伝子改変できることは以前から知られていたが,たとえば哺乳類では約30億塩基対ともいわれるゲノムDNAの1箇所を特異的に切断する酵素の開発が長年の課題であった.それが塩基配列特異的DNA結合ドメインとDNA切断ドメインを結合した人工制限酵素(ZFNやTALEN)の開発により現実的なものとなり,さらにRNA誘導型DNA切断酵素であるCRISPR/CASシステムの出現により簡便化と低コスト化が進んだことで,またたく間に生命科学研究における基盤的技術としての地位を確立した.CRISPR/CASシステムはCAS9ヌクレアーゼを標的配列にリクルートするガイドRNAのデザインが簡便であり,哺乳類細胞で効率よく機能することから,ヒトES,iPS細胞株を含む細胞レベルでの実験や,マウス・ラット・ウサギ・霊長類などの実験動物個体レベルでの遺伝子改変など,医学研究分野でもっとも汎用されるゲノム編集技術となっている.
 ゲノム編集技術は単なるノックアウト,ノックインだけでなく,点変異から長領域欠損,染色体転座なども可能である.さらに最近では,切断活性のないTALEやCAS9などを用いて転写調節因子や螢光蛋白質,エピゲノム調節因子を標的配列にリクルートするなど,その応用はゲノム編集の枠を超えて広がっている.
 本特集では,基礎から細胞レベル,個体レベルでの応用,さらには臨床応用をめざした観点から立案した.ゲノム編集技術を理解するだけでなく,基礎・臨床医学研究に活用する際の一助となることを期待する.
目 次
ゲノム編集の基礎……佐久間哲史・山本卓 詳細
新規一塩基置換導入法による高発癌性遺伝病の原因変異の同定……落合博・松浦伸也 詳細
マウス個体でのゲノム編集(1)――効率よく正確なゲノム改変を施すには……藤井渉 詳細
マウス個体でのゲノム編集(2)──簡便かつ迅速な遺伝子改変マウス作製法について……藤原祥高・伊川正人 詳細
実験用ラットにおけるゲノム編集技術の福音……真下知士 詳細
CRISPR/Casがゲノムワイド遺伝子スクリーニングにもたらした革命……國府力 詳細
iPS細胞応用を加速するゲノム編集技術……堀田秋津 詳細
ゲノム編集とエイズ治療……蝦名博貴・小柳義夫 詳細
TOPICS
【再生医学】
Chemical iPS細胞の展望……増田茂夫・澤芳樹 
【放射線医学】
ADにおけるタウPETイメージング……北村聡一郎・島田斉 
【呼吸器内科学】
閉塞性睡眠時無呼吸と非アルコール性脂肪肝疾患……外山善朗・陳和夫 
連載
【iPS細胞研究最前線――疾患モデルから臓器再生まで】
11.iPS細胞を用いた腎疾患に対する再生医療開発……前伸一・長船健二 
フォーラム
【パリから見えるこの世界】
36.記憶の中の探索、あるいは「考える」という精神運動……矢倉英隆 
ゲノム編集
252巻2号 2015年1月10日
週刊(B5判,70頁)
発行時参考価格 1,100円
注文コード:925202
雑誌コード:20472-1/10
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