医学のあゆみ
273巻2号
糖尿病とスティグマ −Cure,CareからSalvation(救済)へ
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2020年4月
- 注文コード:927302
- 雑誌コード:20472-4/11
内容紹介
・“スティグマ(stigma)”とは一般に“恥・不信用のしるし,不名誉な烙印”を意味し,ある特定の属性に所属する人に対して否定的な価値を付与することである.
・現在,糖尿病をめぐる医療環境は飛躍的に進歩しており,糖尿病があっても社会で活躍できる時代となっているが,おそらく社会のイメージは以前のままで固定されており,現在も糖尿病患者に不利益をもたらしている.
・糖尿病のスティグマのない社会をめざして,糖尿病医療に携わる医療従事者は,通常診療のみならず,患者の現状を認識し,患者に寄り添った立場から広く社会に訴えかけ,患者の権利を擁護する必要がある.
目次
はじめに−日本の糖尿病医療がスティグマにどう関わっているか 清野 裕
保健医療におけるスティグマ−人々の内面の動きとアドボケイトとしてのあり方 黒江ゆり子
語源,歴史,現状 内潟安子
患者として医師としての体験から 南 昌江
スティグマは2型糖尿病患者の自己管理行動にどう影響しているか 加藤明日香
精神神経科の立場から−名付けることの意味 松島 淳・門司 晃
糖尿病療養支援とスティグマ 和田幹子
糖尿病とアドボカシー−海外の動向 野見山 崇
スティグマとアドボカシーを考慮した糖尿病療養指導 田中永昭
連載
診療ガイドラインの作成方法と活用方法(17)
推奨作成の基本と課題:エビデンスから推奨への基本ステップと最近の課題 後藤 温
老化研究の進歩(6)
正常組織は老化とともに遺伝子変異が蓄積する 横山顕礼・他
TOPICS
輸血学 自己血輸血の過去・現在,そして未来 牧野茂義
臨床検査医学 遺伝子関連検査の精度保証:求められる国際水準への対応と展開 宮地勇人
脳神経外科学 くも膜下出血の神経原性肺水腫における脳-肺連関と最新の全身管理 武藤達士・江口 薫
FORUM
小耳症に対する耳介再建の最前線−現在までの進化形と今後の課題 四ッ柳高敏
パリから見えるこの世界(90) 『近代の超克』,あるいは日本人による日本の科学と知の省察 矢倉英隆
次号の特集予告
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