内容紹介
老年医学・高齢者医学の最前線を網羅した特集号.基礎老化医学から,老年病を代表する各疾患の最新動向,災害後における高齢者医療,リハビリテーションとロボット工学といったトピックス,および在宅医療・終末期医療・介護保険などの社会医療環境まで,いま最も注目すべきテーマを解説.
目次
老化の哲学
日本の高齢社会をどう捉えるか 大島伸一
ウィズエイジングとは 鳥羽研二
老化,高齢者医療の最先端
【老化のメカニズムはどこまで解明されたか】
老化と癌化の接点−古くて新しい課題,ストレス老化シグナル 近藤祥司・横出正之
高齢化社会にかかわる新しいヒト恒常性監視機関:脳腸相関−セロトニンを介した脳と腸の連関 中山晋介
核内受容体と老化 東 浩太郎・井上 聡
バイオマーカーから老化度を判定する−カロリー制限を中心に 大田秀隆
【老年病,老年症候群のとらえ方】
Co-morbidity とgeriatric condition をどのように評価するか−総合機能評価の視点から 和田泰三・松林公蔵
中枢性老年症候群と介入の可能性−白質病変と老年症候群 長谷川 浩・神ア恒一
エイジングドミノとホルモン補充療法 秋下雅弘
【認知症】
アルツハイマー病のアミロイド仮説は揺らいだか 柳澤勝彦
早期発見の手がかりは心理検査か画像診断か 鷲見幸彦
感覚器の機能低下と認知症 亀山祐美
認知症予防:運動療法 鈴木隆雄・島田裕之
認知症予防:栄養・嗜好品 下方浩史・安藤富士子
アルツハイマー病新薬の使い分け方 池田篤平・山田正仁
降圧薬には認知症に良いものと悪いものがあるか 大類 孝
認知症疾患センターのモデルとは櫻井 孝・鳥羽研二
認知症を支える地域連携の最前線 武田章敬
【虚弱と転倒】
ロコモティブシンドローム−超高齢社会の運動器科学を構造化するもの 大江隆史
虚弱 佐竹昭介
転倒スコアからみた虚弱−地域在住高齢者の検討から 松林公蔵
サルコペニアと慢性全身性炎症性疾患としてのCOPD 千田一嘉・原田 敦
糖尿病患者における転倒−糖尿病合併症,身体能力低下,血糖コントロールとの関連 荒木 厚・千葉優子
高齢者高血圧の治療と転倒 西永正典
【歯科疾患と誤嚥性肺炎】
歯髄の再生治療と高齢者歯科への展望 中島美砂子・庵原耕一郎
歯科用OCT 画像診断機器の開発と歯科臨床応用 角 保徳
原始感覚賦活による誤嚥性肺炎予防−嗅覚刺激を利用した嚥下困難・誤嚥対策 海老原 覚
【救急医療】
災害後における高齢者医療 星出 聡・他
災害時の生活不活発病の重要性−その多発と予防 大川弥生
【リハビリテーションとロボット工学】
三次元動作解析装置を用いた臨床的動作評価 加賀谷 斉・他
320 列面検出器型CT による嚥下の形態・動態評価 稲本陽子・他
リハビリテーション医学を支援するロボット開発 田辺茂雄・他
【在宅医療】
在宅医療普及推進と診療所の役割―在宅療養支援診療所の現状 太田秀樹
看護力が在宅医療の鍵―THP の視点が日本を救う 小笠原文雄
歯科臨床の進化―診療室から地域へそして生活支援へ 角町正勝
在宅医療支援病棟の試み 三浦久幸
慢性期医療と在宅診療のあらたな連携 武久洋三
災害時における在宅医療の課題 川島孝一郎
【終末期医療】
高齢者終末期医療にかかわる医師が直面する課題 飯島 節
終末期における人工的水分・栄養補給法に関する医師の意識変化−3 つの国内調査の結果から 会田薫子
認知症患者への胃瘻の適応 鈴木 裕
【自立と社会とのかかわり】
独居高齢者の特徴―縦断研究から認めるライフスタイルの脆弱性 中居龍平
介護保険改正の焦点は 遠藤英俊・三浦久幸
高齢者の運転 鎌田 実
超高齢社会のまちづくり 辻 哲夫
特別寄稿
新『養生訓』 藤井昌彦・佐々木英忠
■サイドメモ目次
核内受容体の構造と応答配列
核内受容体のnongenomic action
特定高齢者の把握
アミロイドカスケード仮説
アンジオテンシン変換酵素
認知症疾患医療センター
転倒の本質
慢性炎症
根未完成歯のアペキシフィケーションと歯髄再生
嗅覚受容体
在宅医療推進会議
THP(トータルヘルスプランナー)−多職種連携・協働・協調のキーパーソン
胃瘻
独居高齢者とは
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