医学のあゆみ
291巻4号
生体信号を活用した医療AIの臨床応用に向けて
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2024年10月
- 注文コード:929104
- 雑誌コード:20474-10/26
内容紹介
・わが国の医療機器開発は諸外国に遅れているが,政府主導の「医療機器基本計画」の策定や,AIプログラム医療機器(SaMD)の実用化支援など,最先端技術で世界をリードする環境づくりが進められている.
・医療分野での機械学習・AI技術の活用は,CTやMRIの画像診断で成熟しつつある.一方,心電図や脳波などの生体信号の活用は始まったばかりである.しかしそこには,複雑で非定常的なパターン,稀少な発生頻度,アーチファクトやノイズの混入,個人差など,機械学習の真価が問われる難題が立ちはだかる.
・本特集では,第一線の医師と工学研究者らが,生体信号を用いた医療AI開発の現状,課題,そして倫理的問題まで多角的に解説する.
目次
はじめに(藤原幸一)
てんかん発作予知AIの開発(宮島美穂)
小児患者の全身麻酔中における喉頭痙攣の予知(中西俊之)
心拍変動と機械学習による熱中症検知(久保孝富・他)
睡眠時無呼吸の検査・スクリーニング(角谷 寛)
小児脳波解析によるてんかん発作予後予測(鈴井良輔)
筋の健康を光でみる─理学療法効果の定量評価への挑戦(小野弓絵・他)
臨床現場での医療AIの利活用における倫理と責任(藤田卓仙)
TOPICS
生化学・分子生物学 重篤な副作用を軽減したタンパク質分解誘導剤開発の分子基盤(宮川拓也)
災害医学 災害時健康危機管理支援チーム(DHEAT)の活動と役割(内田勝彦)
連載
臨床医のための微生物学講座(27)(最終回)
カンジダとカンジダ症のトピックス(佐藤一朗・槇村浩一)
緩和医療のアップデート(22)
末期心不全が緩和ケア診療加算の対象となって以降の変化と今後の課題(大石醒悟)
自己指向性免疫学の新展開─生体防御における自己認識の功罪(14)
T細胞の自己認識の生理的意義とその理解(木村元子)
FORUM
戦争と医学・医療(3) 核戦争と医師の役割(原 和人)
書評 『倫理コンサルテーションハンドブック 第2版』(堂囿俊彦・竹下啓編著)(中澤栄輔)
次号予告
電子版の購入
以下のウェブサイトで論文単位の購入が可能です.
※リンク先は医歯薬出版株式会社のウェブサイトではありません.利用方法等は各ウェブサイトへお問い合わせください.