医学のあゆみ
280巻2号
ADHDの最近の知見 −発症メカニズムと治療法
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2022年1月
- 注文コード:928002
- 雑誌コード:20472-1/8
内容紹介
・ADHDの有病率は高率で,成人においては人口の5%あまりというデータも報告されている.現状では,ADHDは臨床面でも社会的にも重要な疾患であるにもかかわらず,その重要性が十分に認識されていないケースが多い.
・かつてADHDは何らかの脳の微細な損傷が原因と考えられてきたが,現在このMBD説は否定されており,他の精神疾患と同様に神経伝達物質の機能障害が想定されている.しかし,その詳細な病態は明らかではない.
・かつてADHDと自閉症スペクトラム障害(ASD)は併存しないものとされてきたが,最近では生物学的関連を指摘する研究もみられている.本特集はこのようなADHDについて,最近の知見を紹介するものである.
目次
はじめに 岩波 明
ADHDの概念 小坂浩隆
ADHDの生物学 桑原 斉
ADHDの診断と診断ツール 岡田 俊
ADHDと自閉症スペクトラム障害(ASD)−変遷する両者の関係性 林 若穂・岩波 明
ADHDにおける精神疾患の併存と鑑別 柏 淳
ADHDの心理社会的治療 小野和哉
ADHDの薬物療法 原田剛志
連載
オンラインによる医療者教育(14)
オンラインによる臨床研修−橋本市民病院の事例 橋本忠幸
ユニークな実験動物を用いた医学研究(12)
N-NOSE:線虫を使ったがんの一次スクリーニング検査 上野宜久・広津崇亮
COVID-19診療の最前線から−現場の医師による報告(6)
新型コロナウイルス検査の性能と利用法 宮地勇人
TOPICS
救急・集中治療医学 日本蘇生協議会(JRC)蘇生ガイドライン2020「急性冠症候群(ACS)」のポイント 菊地 研
癌・腫瘍学 難治性リンパ腫に免疫抵抗性を与えるLivinの役割 杉原英志
社会医学 「医療事故調査制度」の現状と制度運営上の課題 後 信
FORUM
パリから見えるこの世界(104) 「科学と宗教」を考えるためのメモランダム 矢倉英隆
子育て中の学会参加(19) 整形外科医の視点から 山内かづ代
次号の特集予告
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