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血栓・塞栓症の病態・検査・治療
35巻13号 2007年12月20日 p.1434-1442
臨時増刊 血栓・塞栓症の病態・検査・治療 4)経口抗凝固薬 白幡聡
はじめに
 1920 年代のアメリカ大恐慌のなか,経済的に困窮した農民は飼っているウシに腐ったスイートクローバーを与えたところ,ウシは次々と出血死した.困り果てたウィスコンシン州の農民が,出血死したウシと飼料のスイートクローバーをウィスコンシン大学の研究所に持ち込んで,その原因究明を依頼した.このことがきっかけになり,ウシのスイートクローバー病の原因が,4−ヒドロキシクマリンの代謝産物であるビスヒドロキシクマリンと判明し,1943 年にはその同属体であるワルファリンが合成された.しかし,ワルファリンは当初,人体に対して毒物として扱われたため,殺鼠剤として使われたものの,長い間臨床に応用されることはなかった.
 1954 年に至ってようやく American Heart Associationによって心筋梗塞患者を対象とした臨床試験が実施され,その抗凝固効果が確認された.しかし当時は,後述するように,至適投与範囲が狭いことに加えて,感受性に大きな個人差があるワルファリンの至適投与量をモニターする検査法がなかったため,過量投与による出血が多発した.その大きな理由は,プロトロンビン時間の測定に用いられた,家兎の脳組織由来のトロンボプラスチン試薬による.すなわち,この試薬は例外なくその製造過程で血清中の活性化された凝固因子を含有していて,ワルファリンに反応する 4 種類の凝固因子のうち,第VII因子や第X因子には敏感でなかった.その結果,目標とするプロトロンビン時間比や活性値を大幅に行き過ぎてしまい,出血の合併症が多発したのである.
 1960 年代に入ってようやく測定方法が標準化されるようになり,ヒトでの臨床応用が確立されていった.ちなみに warfarin は,ウィスコンシン大学同窓会研究財団(Wisconsin Alumni Research Foundation)の頭文字に coumarin の最後の arin をつけて命名されたものである.
 以下,本稿では,代表的な経口抗凝固薬であるワルファリンについて話を進めることにする.……(雑誌本文は続きます)
臨時増刊 血栓・塞栓症の病態・検査・治療 4)経口抗凝固薬 白幡聡
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血栓・塞栓症の病態・検査・治療
35巻13号 2007年12月20日
月刊(B5判,192頁)
発行時参考価格 4,200円
注文コード:296030
雑誌コード:08608-12
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定価 9,020円(本体 8,200円+税10%)A5判 448頁 2008年10月発行
注文コード:731050
ISBN978-4-263-73105-5

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