血栓・塞栓症の病態・検査・治療
35巻13号 2007年12月20日 p.1351-1357
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はじめに | ![]() |
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血小板活性化は,正常の止血反応のみならず,動脈硬化や病的血栓の形成に重要な役割を演じている.しかし,生体における実際の局所での血小板活性化状態を直接的に検出することは不可能であり,前述の仮説は病理学的に動脈血栓で血小板主体の白色血栓が存在すること,血栓性疾患に対する抗血小板薬の臨床効果から推定されているのみである.
生体内における血小板活性化状態を何らかの方法により間接的に定量化することが可能となれば,再発リスクの高い患者群を選択でき,抗血小板薬の適応決定がより詳細にできる可能性がある.また,抗血小板薬はすべての患者において同量投与が行われているが,血小板機能の抑制状態を定量的に検出することで,個々の症例において適切な薬剤量の調節ができるかもしれない.これらの背景をもとに, @ 血小板活性化に伴う高リスク群の同定, A 抗血小板薬の投与量の個別化などを目指し,生体内の血小板の活性化を間接的に検出し定量化しようという試みがなされている. 本稿では,血小板活性化マーカーとしての血小板関連の検査に焦点をあて,その基礎的原理,臨床における意義について論じたいと思う.……(雑誌本文は続きます) |
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35巻13号 2007年12月20日
月刊(B5判,192頁) 発行時参考価格 4,200円 注文コード:296030 雑誌コード:08608-12 |
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