医学のあゆみ
276巻3号
法医学の新たな展開
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2021年1月
- 注文コード:927603
- 雑誌コード:20473-1/16
内容紹介
・日本における死因究明制度の不備が指摘されるようになり,政府として死因究明制度について議論されるようになった.
・千葉大学は法医学教育研究センターを設置するに至り,法病理学,法中毒学,法医画像診断学,臨床法医学,法歯科学,法遺伝学などのさまざまな分野を担う若手研究者が多く所属するようになっている.
・本特集は,主にそうした千葉大学に所属する30〜40代の比較的若手といえる研究者を中心に,日本の法医学の現状や課題を執筆してもらい,次世代における議論を喚起できればと考え編纂したものである.
目次
はじめに 岩瀬博太郎
死因究明における法医学の新たな展開−諸外国の制度と比較して 石原憲治
生きた人を診る法医学−臨床法医学 猪口 剛・齋藤直樹
子どもの死をいかに防ぐか−チャイルドデスレビュー(CDR)における法医学の役割 千葉文子・仙田昌義
死後画像も生体の画像も−法医画像診断学の役割 槇野陽介・吉田真衣子
大地震・津波の教訓を生かす−災害法医学の課題 本村あゆみ・齋藤久子
法医学における薬物検査のあり方−裁判化学講座の復興をめざして 岩瀬博太郎・他
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は何を問うたか−感染症と法医学 山口るつ子
死者の情報をいかに社会に還元するか−異状死体データベース 岩瀬博太郎
連載
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学(17)
自己免疫疾患発症機構に迫るMHCクラスII分子の新たな機能−自己抗体の標的分子としてのミスフォールドタンパク質/HLAクラスII複合体 森 俊輔・荒瀬 尚
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用(13)
微視的ヘテロ力学場を用いた治療効果増強幹細胞の培養技術 木戸秋 悟
TOPICS
神経精神医学 ヒューマノイドロボットを用いた自閉スペクトラム症治療の可能性 熊ア博一
腎臓内科学 便秘薬による腎臓病の進行抑制と心血管疾患予防の可能性 菊地晃一・阿部高明
細菌学・ウイルス学 気道上皮組織でインフルエンザ感染を感知する病原体センサーMxAの発見 川口敦史
FORUM
天才の精神分析−病跡学(パトグラフィ)への誘い(11) 夏目漱石IV−過去への囚われ 高橋正雄
書評 書評『遺伝/ゲノム看護』(有森直子・溝口満子 編著/井ノ上逸朗 医学監修) 山崎 悟
次号の特集予告
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