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遺伝子治療の新局面5月第1土曜特集
265巻5号 2018年5月5日 p.367-378
第1土曜特集 遺伝子治療の新局面 ゲノム編集技術の分子基盤と最近の話題 濡木理
サマリー   2012年,細菌の獲得免疫機構に働くCRISPR-Cas蛋白質が,ガイドRNA(crRNA,tracrRNA)を用いて真核細胞や個体のゲノムを配列特異的に切断し,細胞本来の修復機構を利用して,遺伝子のノックアウトやノックインを行うゲノム編集技術が開発された.すでに欧米,中国では,遺伝子治療の治験が開始されており,新しいベンチャーが毎週のように設立されている.しかし,日本は特許問題を懸念するあまり,国際競争に大幅な遅れを取っている.基本特許は欧米に押さえられているものの,CRISPR-Casには,@分子量が大きくウイルスベクターに載せることが困難で細胞導入効率が低い,ACRISPR-Casは標的配列の下流にある2〜7塩基からなるPAM配列を厳密に認識しており,Casをゲノム編集に用いる適用制限となっている,B非特異的切断によるOff-targetの問題があり,現時点では医療応用に用いることは事実上不可能である.著者らは,5生物種由来の大小さまざまなCas9について,ガイドRNA,標的DNAの4者複合体の結晶構造を1.7-2.5Åの高分解能で発表し,ガイドRNA依存的なDNA切断機構やPAM配列の認識機構を明らかにした.また,立体構造に基づいて,PAM配列認識特異性を変えることに成功し,ゲノム編集ツールとしての適用範囲を拡張することに成功した.著者らは,2016年1月に日本初で唯一のCRISPR創薬ベンチャーEdiGENE(社長:森田晴彦)を設立し,小型で,単純なPAMを認識し,Off-targetのない,医療実用化可能な革新的ゲノム編集ツール“スーパーCas9”を用いて,さらに多くの難治性疾患の遺伝子治療を試みており,応用特許を押さえ,これを用いることで,日本のゲノム編集研究に大きく貢献しようとしている.
キーワード  ガイドRNA,CRISPR-Cas,スーパーCas9,特許
第1土曜特集 遺伝子治療の新局面 ゲノム編集技術の分子基盤と最近の話題 濡木理
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遺伝子治療の新局面
265巻5号 2018年5月5日
週刊(B5判,172頁)
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