やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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医学のあゆみ
272巻5号
気分障害UPDATE −難治性うつ病に対しあきらめず取り組む
2月第1土曜特集

発行時参考価格 2,600円
  • 総頁数:120頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2020年2月
  • 注文コード:927205
  • 雑誌コード:20471-2/1

内容紹介

・世界保健機関(WHO)によると,うつ病は2023年にはすべての疾患における“障害調整生命年(DALYs)”の1位になると予測されている.うつ病が与える経済的損失は,今後ますます大きくなるであろう.
・米国の大規模研究STAR*Dにおいて,全例にSSRIを投与し,非寛解例などには変薬や増強・併用,さらには認知療法までも付加して1年以上経過しても,約1/3は寛解しないことが示されている.
・本特集では,この“難治性うつ”の診断をどう再考するか,さまざまな併存症についての検討のほか,アドヒアランスへの配慮や望ましい薬物療法上の工夫,精神療法の効果,神経刺激療法などについて取り上げる.

目次

 はじめに 渡邊衡一郎
総論
 難治性うつ病の定義 田中輝明
 抑うつの難治化とその転帰 白川 治
 うつ病の診断・治療上のエラー 野ア和博
各疾患へのアプローチ
 双極性障害の影響を考慮したアプローチ 寺尾 岳
 不安症の影響を考慮したアプローチ 井上 猛・他
 パーソナリティ障害を併存するうつ病 永田利彦
 難治性うつと神経発達症の関連について考える−自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症に焦点を当てて 大江悠樹・栗原真理子
 難治性うつ病に対する,身体疾患の影響を考慮したアプローチ 小笠原一能
 認知症や神経変性疾患を考慮した高齢者のうつ病へのアプローチ 馬場 元
 睡眠障害の影響を考慮したアプローチ 高江洲義和
 栄養・運動を考慮したアプローチ 功刀 浩
 難治性うつ病とアドヒアランス−うつ病の訪問診療 澤田法英
 難知性うつ病に対する作業療法アプローチ 早坂友成
治療効果の検討
 難治性うつ病の適切な薬物療法を考える 加藤正樹
 治療抵抗性うつ病に対する認知行動療法 満田 大・他
 難治性うつ病に対する対人関係療法の付加の効果 片桐建志
 難治性うつ病に対する電気けいれん療法の有効性と安全性 安田和幸
 難治性うつ病に対する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法−併用療法としてのrTMS療法とその展望 山ア龍一・鬼頭伸輔
 リワークプログラム標準化の取り組みとリワークの効果研究 有馬秀晃・秋山 剛
 難治性うつ病に対する漢方薬の可能性 坪井貴嗣
 難治性うつ病治療に対するケタミンへの期待 橋本謙二

 次号の特集予告

 サイドメモ
  地中海式食事
  ケタミン
  リスク評価軽減戦略(REMS)