内容紹介
・国際疾病分類の最新版であるICD-11にゲーム障害(gaming disorder)が新たに加わった.既存の医学的エビデンスから,ギャンブルとともにゲームがはじめて依存の一疾患として認められたわけである.
・ゲーム障害に関しては包括的対策が必要である.そのためには,まずゲーム障害の理解が進む必要がある.まだ歴史の短い疾病のため,医学的エビデンスの蓄積は十分とはいえない.
・本特集では,現時点で把握されているエビデンス等をそれぞれの専門家に執筆いただく.今後,実態解明,予防教育の広範な施行,相談システムの充実,医療体制の整備などが期待される.
目次
はじめに 樋口 進
ゲーム障害関連の疫学 金城 文・尾崎米厚
ゲーム障害の脳画像研究 小林七彩・高橋英彦
なぜゲームに依存するのか 松ア尊信・樋口 進
ゲーム依存(ゲーム障害)の診断と症状 館農 勝
ゲーム障害の治療 中山秀紀・樋口 進
ゲーム障害の認知行動療法 三原聡子
ゲーム依存に対する予防教育 豊田充崇
ゲーム依存症の家族へのアプローチ 吉田精次
連載
地域医療の将来展望(8)
地域医療と災害医療 − その考え方と接点 井口清太郎
診療ガイドラインの作成方法と活用方法(3)
診療ガイドラインをめぐる医療者と患者市民の協働に向けて 江口成美
TOPICS
病理学 肺腺癌におけるECT2 の役割 Zeinab Kosibaty・野口雅之
救急・集中治療医学 敗血症治療に対する核酸医薬開発と課題 船橋嘉夫
免疫学 高安動脈炎におけるNK 細胞およびCTL の重要性 吉藤 元・寺尾知可史
FORUM
パリから見えるこの世界(85) 生物における情報の流れ,あるいは情報の定義は可能なのか 矢倉英隆
次号の特集予告
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