内容紹介
●H. pylori,HBV,HCV さらにEBV,HPV など,注目の“感染症からの発癌”の機序をめぐる最新知見を1冊に網羅.
●あらたに見えてきた共通の生物学的概念として,感染症による発癌の2つの生物学的経路(炎症を介した間接作用と微生物の細胞への直接作用)を軸にした詳細な解説.
●加えて,TLR やNOD,RIG-Iを介したNF -κB活性化など,ウイルスと細菌感染についての共通項も含め,近年急速に展開する研究の最前線を一挙紹介.
目次
1.胃癌におけるEBウイルスの役割(瀬戸絵理・高田賢蔵)
2.EBウイルスとリンパ腫(高田賢蔵)
3.成人T細胞白血病(ATL)とHTLV-I(菱澤方勝)
4.パピローマウイルスと子宮頸がん(清野 透)
5.HBVによる発癌病態(中本安成・金子周一)
6.HCVと肝発癌―高頻度,多中心性の発癌はなぜ起こるのか(小池和彦)
7.HCVと肝発癌―HCVの感染性ウイルス粒子産生と細胞内環境(土方 誠)
8.HCV感染からの肝発癌におけるHBV潜伏感染の役割(丸澤宏之)
9.H.pylori CagAによる細胞癌化のメカニズム(畠山昌則)
10.スナネズミモデルによるH.pylori関連胃癌発生機構の解明(豊田武士・立松正衞)
感染症,炎症と発癌をつなぐ分子機構
11.Helicobacter pyloriと胃MALTリンパ腫(山本英子・中村栄男)
12.遺伝子編集酵素がつなぐ感染症からの消化器発癌の新しい分子機構(丸澤宏之)
13.ウイルス感染におけるNF-κB活性化と発癌(山岡昇司)
14.細菌感染におけるNF-κB活性化と発癌(前田 愼)
15.発癌と炎症のエピジェネティクス―慢性炎症によるDNAメチル化異常(延山嘉眞・牛島俊和)
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千葉勉 編