日当直 これだけは知っておきたい
緊急検査マニュアル
37巻13号 2009年12月20日 p.1468-1483
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薬物・毒物検査 | ![]() |
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測定試薬や測定機器の進歩により,従来は測定できなかった治療薬や乱用薬物・毒物の検査が可能になっている.治療薬の血中濃度測定は,副作用の発現を未然に防ぐとともに,十分な臨床効果を得ることに大きく貢献している.また,緊急検査の分野では,乱用薬物や毒物の迅速な検査も求められている.薬物の乱用は全世界的に広がり,わが国でも大麻や MDMA(3,4−methylenedioxymethamphetamine)などの合成麻薬の乱用の摘発数が若年層を中心に高水準に推移している.これに一致して,平成 19 年の MDMA などの合成麻薬の押収量は過去最大となっている.
一方,自殺者の数は,2008 年には前年よりやや減少したものの,11 年連続で 3 万人をこえている.有機リンやパラコート,硫化水素といった毒物による自殺者は,依然として後を絶たない. 本稿では,前半に基本的事項として,薬物・毒物検査の変遷と薬物動態,薬力学の基礎知識についてまとめた後,後半で治療薬,乱用薬物,毒物の 3 つに分けて解説する.……(雑誌本文は続きます)(順天堂大学医学部 臨床検査医学 上野 剛・平山 哲/同教授 三井田 孝) |
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37巻13号 2009年12月20日
月刊(B5判,270頁) 発行時参考価格 4,200円 注文コード:296050 雑誌コード:08608-12 |
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