歯の移動は生物学的連鎖反応として起こる!
その基礎と臨床の関連を解き明かした画期的な一冊
内容紹介
●矯正歯科臨床に携わる歯科医師のために「歯の移動についての生物学的・理論的基盤」を体系的に提供する画期的な一冊.日常臨床の矯正術式において抱くさまざまな疑問についても確たる裏づけとなる理論的背景を提示.
●歯の移動メカニズムの分子細胞生物学的なエビデンスを提供するとともに,日常矯正臨床の現場でしばしば遭遇する「痛み」や「歯根吸収」などの偶発症に対する最新の知見などについても解説.また新しい治療法についても言及した.
●専門用語を平易に解説することに意を注ぎ,キーとなる専門用語については多くの写真や図を併用し,分子生物学関係の外国語専門用語については可能なかぎり和名を用いるなど,臨床歯科医にとって理解しやすい記述となっている.
目次
2章 歯周組織の機能と代謝―骨と歯根膜―(井上 孝)
3章 歯根膜の恒常性維持機構(下野正基)
4章 骨のリモデリング―骨形成と骨吸収のメカニズム
5章 歯の移動に伴う組織学的変化(松坂賢一)
6章 歯の移動に伴う歯根膜神経の変化(前田健康)
7章 歯の移動と痛み
8章 歯の移動に伴う歯根膜脈管の変化―血管のダイナミズム―(松尾雅斗,高橋和人)
9章 メカニカルストレスと細胞応答―メカニカルストレスに細胞はどのように反応するのか―(川島博行)
10章 歯根吸収
11章 顎関節と歯の移動
12章 加齢と歯の移動(齋藤 功)
13章 最適な矯正力に関する生物学的,生体力学的考察(丹根一夫)
14章 新たな歯の移動のコントロール方法
15章 歯の萌出と歯周組織(村松 敬,下野正基)
16章 矯正治療におけるインプラントの応用―歯根膜とインプラント―(井上 孝)
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
1945年 北海道に生まれる
1970年 東京歯科大学卒業
1971年 東京歯科大学助手
1974〜1976年 イタリア・ミラノ大学留学
1976年 東京歯科大学助教授
1991年 同大学教授
前田健康【まえだたけやす】
1959年 福井県に生まれる
1984年 新潟大学歯学部卒業
1988年 新潟大学大学院歯学研究科修了
1988年 新潟大学助手
1991年 同大学講師
1992年 同大学助教授
1994〜1995年 アメリカ・ワシントン大学留学
1996年 新潟大学教授
2001年 同大学大学院教授
溝口到【みぞぐちいたる】
1959年 長野県に生まれる
1983年 東北大学歯学部卒業
1987年 東北大学歯学部歯学研究科博士課程修了
1987年 東北大学歯学部助手
1992年 同大学歯学部講師
1996〜1997年 カナダ・アルバータ大学留学
1997年 北海道医療大学歯学部教授