統合失調症研究を“脳・生活・人生”それぞれの観点から捉えなおし,心身の統合的支援について考える
内容紹介
●統合失調症は,思春期・青年期に発症する頻度の高い精神疾患である.これまで統合失調症の治療目標は症状・認知機能・社会適応レベルなどの改善であったが,近年,当事者側から「人としてのリカバリー(回復)」という主観的で人生のプロセスを重視するアウトカム概念が主張されつつある.
●統合失調症におけるリカバリーとは,統合失調症という病気の影響で混乱し見失いがちになっている“主体価値”を,病気の経験を踏まえて建て直し,あらたな形として発展させるプロセスといえる.
●本特集では,専門家のみならず当事者や家族の方々の視点も取り入れ,統合失調症におけるリカバリーについて最新知見を概説.