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37巻13号 2009年12月号臨時増刊号
特集 日当直 これだけは知っておきたい
緊急検査マニュアル
発刊にあたって
 緊急検査は,患者の病態を知るうえで重要な検査情報を迅速に知ることができる.近年,救急医療のみならず,診療の効率化,在院日数の短縮のため,多くの病院検査室は,一日24 時間,検体を受付し迅速に検査結果を報告するための緊急検査体制を構築し,その内容を充実化させている.技術は日進月歩で進み,次々と新たなシステムや検査項目が導入される.緊急検査は,対象領域が広く多項目にわたり,ときに作業が煩雑である.臨床検査は客観的な医学的情報として医療行為やその質を左右することから,緊急検査は,通常の検査と同様に精度高くかつ迅速に測定し報告することが求められる.しかしながら,休日や夜間における臨床検査技師の検査業務は日当直体制をとり,普段その領域を担当していない技師が携わる場合が少なくない.さらに実際の日当直業務ではさまざまな状況に遭遇する.検査依頼,検体採取あるいは検体保管など,種々の問い合わせや要請がある.外注検査や病理検査用の検体を一次保管することも多い.その対応には,日当直業務の準備において,基本的事項に関する知識と理解が必要であり,それを系統的に学べる実用的なマニュアルの登場が望まれている.
 緊急臨床検査の業務を正しく行いうることを認定する緊急臨床検査士認定試験制度が,日本臨床検査医学会と日本臨床検査同学院の共同認定により行われている.緊急検査の重要性を反映して,その受験者が近年増加している.試験範囲は以下のごとくである.「試験は,受付(患者情報の入手含む)から報告(解釈,コメント含む)までの範囲について行う.緊急検査を実施するために心要な基本的知識,手技,検体の採取法,標本作製方法,保存法,精度管理の他,被検者,検査に対する態度,安全管理,廃棄処理法等も含む.」その試験範囲は,日当直体制での緊急検査業務を対象としている.
 そこで,本誌編集委員会では,日当直業務において必要な,基本的な知識と理解に関する「日当直 これだけは知っておきたい緊急検査マニュアル」を企画した.本マニュアルは,総論と各論から構成されている.総論では,緊急検査で遭遇する代表的な患者症状に続き,各検査領域(一般検査,生化学・内分泌学的検査,血液検査,輸血検査,微生物検査,病理検査,生理検査)において,緊急検査各項目の意義と目的について解説されている.臨床検査の管理その他として,安全管理,精度管理および緊急臨床検査士の役割の項も設けた.各論では,測定前・測定・測定後について,日常検査と緊急検査時との違い,また,普段その領域を担当していない人が日当直時に検査に携わった場合を想定して,検体の扱い方(検体採取,搬送,保管)から,前処理,分析,結果の判断および異常値が出た時の対応についてわかりやすく解説されている.
 本マニュアルは,これから緊急検査に従事しようとする方に,また今まで日当直で緊急検査に従事してきたものの,最新の進歩を含めて基本的事項の知識をあらためて整理したいと考えている方において,実践的な実用書として長く望まれていた構成と内容である.緊急臨床検査士認定試験の受験を考えている方においても,その準備のための参考書としてぜひ御利用いただきたい.
 2009 年 12 月
東海大学教授 医学部 基盤診療学系臨床検査学 
宮地 勇人
目 次
日当直 これだけは知っておきたい 緊急検査マニュアル 
総 論
1 緊急検査の意義─緊急検査で遭遇する代表的な症状 
緊急病態 
1)ショック,2)脱水症,3)乏尿・無尿,4)発熱(不明熱),5)心不全,6)呼吸不全,7)胸痛,8)不整脈,19)熱傷,20)薬物中毒  浅野博  1341 詳細
9)意識障害(昏睡),10)痙攣,11)頭痛,12)腹痛,13)急性腹症,14)吐血・下血,15)嘔吐,16)下痢,17)強度の貧血,18)黄疸  〆谷直人  1346 詳細
2 緊急検査における検査項目 
1.一般検査  菊池春人  1355 詳細
2.生化学・内分泌学的検査  清水力  1356 詳細
3.血液学的検査  稲葉亨  1357 詳細
4.輸血検査  金丸勝弘,益子邦洋  1359 詳細
5. 微生物検査  田口和三  1360 詳細
6. 病理検査  水口國雄  1362 詳細
7. 生理検査  鈴木崇生  1363 詳細
3 安全で正確な緊急検査を実施するために 
1.緊急検査時の過誤防止  金原清子  1366 詳細
2.緊急検査時の感染防止  尾崎京子  1371 詳細
3.災害時の危機管理  向井正彦  1377 詳細
4.災害時の精度管理―新潟県中越大地震を経験して―  坂西清  1382 詳細
4 緊急検査の実施体制 
1.埼玉県でのアンケートをもとに  岡田茂治,小峰雅子,武関雄二,伊丹直人,野本幸雄,砂川進  1387 詳細
5 緊急臨床検査士の役割 
1.緊急臨床検査士認定資格  芝紀代子金森きよ子  1395 詳細
2.緊急臨床検査士認定試験を受験して  山田千紘  1400 詳細
3.認定資格を活かして  山田真希子  1401 詳細
各 論
緊急検査における検査項目 
1 一般検査 
1.尿検査  木村正弘  1403 詳細
2.便検査  木村正弘  1413 詳細
3.髄液検査  奈良豊  1415 詳細
4.胸水,腹水検査  奈良豊  1418 詳細
2 生化学検査 
総蛋白,アルブミン,尿素窒素,クレアチニン,尿酸,アンモニア  原島典子  1422 詳細
乳酸脱水素酵素(LD),アミノトランスフェラーゼ(AST,ALT),γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT),アルカリホスファターゼ(ALP),コリンエステラーゼ(ChE),ビリルビン(T-Bil,D-Bil),アミラーゼ(AMY,P-AMY)  矢澤直行  1428 詳細
血糖(グルコース),HbA1c,T-Cho,TG(高脂血症)  友田雅己  1440 詳細
ナトリウム(Na),カリウム(K),クロール(Cl),カルシウム(Ca),マグネシウム(Mg)無機リン(IP),血漿浸透圧(Posm),動脈血液ガス(ABG)  竹島秀美  1448 詳細
C反応性蛋白(CRP),CK,CK-MB,心筋トロポニンT/I(cTnT,cTnI),脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP),心筋型脂肪酸結合蛋白(H-FABP)  原克子,朴幸男,橋伯夫  1456 詳細
薬物・毒物検査  上野剛,平山哲,三井田孝  1468 詳細
3 内分泌学的検査  町田哲男,村上正巳  1486 詳細
4 血液検査 
1.血球数算定  太田川和美  1495 詳細
2.血液像(血液細胞形態検査)  太田川和美  1509 詳細
3.凝固・線溶検査  野木岐実子,宮澤幸久,島津千里  1513 詳細
5 輸血検査  押田眞知子  1525 詳細
6 微生物検査 
1.塗抹検査  大塚喜人  1541 詳細
2.培養検査  鈴木智一  1545 詳細
3.手術・処置前感染症スクリーニング検査  福川陽子,岡崎充宏  1553 詳細
4.起因病原体の検査  川上小夜子,宮澤幸久,斧康雄  1559 詳細
7 病理検査  廣井禎之,河合俊明,冨永晋,緒方衛  1567 詳細
8 生理検査 
1.循環器生理検査  住田善之  1576 詳細
2.脳波検査  石井みゆき  1585 詳細
3.腹部超音波検査  秋山敏一  1592 詳細
9 外注検体の保管  津田聡一郎,工藤康之  1600 詳細
日当直・緊急検査エピソード
ふたたび,「医師アタマ」と「技師アタマ」  矢内充  1354
緊急心臓カテーテル検査でヘパリン投与直後に2度の心室細動を起こした急性心筋梗塞の患者  三井田孝  1365
採血管ラベル貼り間違い  小野美由紀  1370
試薬不足でデータが出ず,検査結果報告が遅れた  堀田多恵子  1381
心肺機能停止(CPA)患者の臨床検査  福田篤久  1386
検体採取に起因する検査データ異常  長岡耕一  1394
血液型検査:用手法でのオモテ検査,ウラ検査の乖離に困惑  森恵子  1398
透析患者の検査  石井隆浩  1399
尿自動分析装置で潜血反応(陰性),赤血球(多数)……実は酵母真菌であった  今村市夫  1420
熱傷例における血小板数測定  千葉直子  1421
救急外来(ER)における危機的出血下の安全管理  塚原嘉子,小沢正敬,城下聡子,岡元和文  1483
麻薬中毒者への対処  宮澤衣鶴  1485
緊急検査採血での患者間違い  右田忍  1494
尿沈渣で遠心速度を間違え,円柱が壊れてしまった  日置俊  1523
偽性血小板減少症(pseudothrombocytopenia)  石井隆浩  1524
医師と連絡をとりましょう  長谷川智子  1540
抗酸菌染色の緊急検査対応  木下承皓  1565
救急救命診療と微生物検査―迅速診断の応用とグラム染色の活用―  松本哲哉  1566
心電図電極左右取り付けミス  土居忠文  1574
農薬による服薬自殺に遭遇した際の緊急検査  久保田豊  1575
外部委託検査所との連携と検査所からの支援体制―とくに微生物検査室のない施設への支援体制―  小松方  1599
緊急検査マニュアル
37巻13号 2009年12月20日
月刊(B5判,270頁)
発行時参考価格 4,200円
注文コード:296050
雑誌コード:08608-12
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