内容紹介
●近年,血小板輸血不応状態(PTR)や新生児血小板減少症(NAIT),さらには輸血関連急性肺障害(TRALI)など,輸血療法あるいは妊娠時の血小板または顆粒球に関する同種免疫の病態が注目されている.また,血小板型の不適合が造血幹細胞移植の成績を左右することも明らかになっている.こうした病態の研究の前提には,当該抗原・抗体に対する精度の高い検査法の確立,普及が必須条件である.
●本書は,「日本血小板・顆粒球型ワークショップ」の研究成果に基づき,血小板および顆粒球抗原・抗体の標準検査法の普及を目的として,検査法開発の経緯から,最高の感度・特異性を目指して長年積み重ねてきた検査法の改定・改良の結果を詳解し,検査手技の細部にわたって解説している.