医学のあゆみ
282巻11号
心筋炎 ─医療と医学の最前線
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2022年9月
- 注文コード:928211
- 雑誌コード:20472-9/10
内容紹介
・心筋炎は,心臓の筋肉の炎症性疾患と広く定義される.一般にウイルス感染をきっかけとした自己免疫が本態であり,重症心不全をきたし,しばしば致命的であるが,発症頻度は低く,少し特殊な心疾患と認識されてきた.
・昨今,COVID-19急性心筋炎,それに関連した小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS),さらにCOVID-19 mRNAワクチン関連心筋炎といった新たな疾患カテゴリーが次々と提唱され,心筋炎に対する関心は急速に高まった.
・本特集では,現在日本で行われている心筋炎の診断,治療に加え,病態メカニズム,特に病原体感染と免疫の関与に関する最新の知見を紹介し,今後の課題を明らかにする.
目次
はじめに 今中恭子
心筋炎・心膜炎の診断と病理 尾上健児
ウイルス性心筋炎の病原ウイルス検索手法とその意義 平田雄一郎・鈴木忠樹
心筋炎の薬物治療・非薬物治療 奥村貴裕
慢性心筋炎と拡張型心筋症 大郷恵子
心筋炎と免疫応答 安斉俊久
Onco-Cardiologyにおける心筋炎 田尻和子
小児心筋炎とCOVID-19─MIS-C/PIMS 小垣滋豊
COVID-19ワクチン関連心筋炎 大森 拓・土肥 薫
連載
バイオインフォマティクスの世界(18)(最終回)
プレシジョン・メディシンII─がんゲノミクスの応用 凌 一葦
人工臓器の最前線(6)
呼吸不全に対する膜型人工肺(VV-ECMO)─withコロナの時代に向けて 星野あつみ・市場晋吾
医療AI技術の現在と未来─できること・できそうなこと・できないこと(1)
はじめに 大野健太
医療へのレディオミクスAIの貢献 有村秀孝・他
TOPICS
消化器内科学 潰瘍性大腸炎の診断に有用な新たな自己抗体マーカー 角田洋一
腎臓内科学 宇宙旅行時の腎臓の役割─“うちゅうじん”の正体 鈴木教郎
FORUM
グローバルヘルスの現場力(3) グローバルヘルスにおけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント 勝部まゆみ
書評『免疫学者のパリ心景 新しい「知のエティック」を求めて』 木村彰方
次号の特集予告
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