●研修医の生の声にズバリ答えるQ&A形式の解説書
内容紹介
●現代は外科医にとって受難の時代である.手術手技の進歩とともに,より複雑な治療への対応が不可欠となり,同時に社会的には医療の透明性と安全性が要求されている.これらを満足させるには,より高い精度の知識と技術の習得が必要であるが,現代の研修医制度は治療技術を習得する機会を十分に与えているとはいえない.
●本書の編者ならびに執筆陣は,社会保険横浜中央病院の消化器・一般外科の研修指導医で構成されている.大学ではない市中の地域基幹病院であるので,臨床研修医にとっては,どの科をローテーションしていても,直に誰にでもすぐ疑問点を問える環境にある.その利便性を生かし,実情に即した臨床研修医の生の声(質問)を集め,それに対する研修指導医とのやりとりをQ&A形式でまとめたものが本書である.
●VOL.2では,実質臓器を中心に,肝・胆・膵・脾・甲状腺・乳腺を収録し,154のQ&Aが設けられている.外科医にとって,臨床研修開始の初期の段階から手術に対する思想を確固たるものとしながら日々の臨床に邁進することが重要である.したがって本書では,より実際の外科手術に沿った一歩踏み込んだ内容となるように編集.
●外科医を志望する若い医師が減少するなか,最も守備範囲の広い消化器・一般外科を修得することは,全身を網羅することに繋がり,実践的実力が備わるはずである.本書は,ひとりでも多くの臨床研修医が効率的に技術・知識を習得できるようになるとともに,指導者にも参考にしていただける一冊である.
目次
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
大井田尚継【おおいだたかつぐ】
1961年5月 栃木県生まれ
1988年3月 日本大学医学部卒業
1988年6月 日本大学医学部付属病院(第一外科入局)
1989年4月 釧路市医師会病院
1990年6月 日本大学医学部付属板橋病院(第一外科)
1994年3月 日本大学医学部大学院卒業(博士課程)
1994年3月 横須賀市立市民病院
1995年7月 日本大学医学部付属板橋病院(第一外科)
1996年1月 オーストラリア・Queensland肝移植機構移植外科(Clinical Fellow)
1997年2月 日本大学医学部付属板橋病院(第一外科)
1999年4月 社会保険横浜中央病院(外科医長)
1999年11月 社会保険横浜中央病院(外科部長)
2003年4月 日本大学医学部兼任講師
2007年8月 社会保険横浜中央病院(外科主任部長)
2010年4月 社 会保険横浜中央病院(外科系主任部長兼外科部長兼消化器外科部長兼臨床研修医統括部長)
現在に至る