著者の長年にわたる臨床経験から導き出された,歯根膜の機能を最大限引き出す臨床の神髄
内容紹介
●さまざまな材料,テクニックが開発され,絶えず進化を続けている再生治療ですが,日々の臨床に取り入れるにあたっては,少なからぬリスクやハードルが存在します.そのようななか,特別な手段を必要とせず,少ない侵襲で大きな効果が得られる方法として注目されているのが,歯根膜の有する歯周組織再生機能を利用した「歯根膜による再生治療」です.
●本書では,自家歯牙移植,再植,挺出,移動などによって起こる歯周組織の再生を包括的に臨床の中に位置づけ,予知性の高い保存・補綴修復治療につなげるための指針を,長期経過症例を通して提示しています.
●インプラント隆盛の昨今だからこそ,抜歯を選択する前に,天然歯の機能を最大限引き出す道を探ることが,患者さんから求められています.天然歯の保存にこだわり続けてきた著者が40年近くにわたる臨床経験から導き出した臨床の神髄を,本書掲載の全85症例を通して,ぜひ学びとってください.
目次
2章 自家歯牙移植とインプラント
3章 歯髄と歯周組織の発生
4章 自家歯牙移植を中心とした歯周組織の治癒メカニズム
5章 歯根膜の再生機能
6章 歯根膜の恒常性維持機能
7章 歯根膜の感覚機能
書評
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書評:下川公一 先生 (『歯界展望』2010年6月号掲載 PDFファイル:約539KB)書評:月星光博 先生 (『補綴臨床』2010年1月号掲載 PDFファイル:約215KB)
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
下地 勲【しもじいさお】
1948年 沖縄県に生まれる
1972年 東北大学歯学部卒業
代々木病院歯科勤務
1975年 沖縄県那覇市開業
1984年 東京都国立市開業
火曜会会員,臨床歯科を語る会会員,日本自家歯牙移植研究会会員,多摩抄読会会員
おもな著書:「入門・自家歯牙移植 ―理論と臨床―」(1995年,永末書店)「自家歯牙移植の臨床像」(共著)(1996年,クインテッセンス出版)「治癒の病理―臨床編・第3巻・歯の移植・再植」(共著)(1995年,医歯薬出版)
おもな訳書:「歯牙再植と移植の治療学」(共訳.Andreasen J O著)(1993年,クインテッセンス出版)
おもな論文:「自家歯牙移植の治癒の評価」(1992年,ザ・クインテッセンス2月号)「歯根膜による歯槽骨再生の条件」(1996年,歯界展望4月号)「歯肉縁下カリエスに対する複数の処置の選択基準と適応症」(1997年,歯界展望6月号)「さまざまな症例における智歯の効果的活用」(1999年,歯界展望8月号)「臨床への疑問を尋ねて〜自家歯牙移植〜」(2001年,歯界展望12月号)「自家歯牙移植のパーシャルデンチャーへの適用」(2004年,クインテッセンス3月号)「移植歯に歯根膜感覚受容器は蘇るのか?」(2004年,歯界展望5月号)ほか多数
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