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診療ガイドライン編

 診療ガイドラインとは,「特定の臨床状況のもとで,適切な判断や決断を下せるよう支援する目的で体系的に作成された文書」と定義されています(医療情報サービス Minds より).近年,多くの診療ガイドラインが整備され,インターネットで参照できるものも増えてきました.臨床検査技師として,各種の臨床検査が診療上どのように利用されるのか理解するうえで,診療ガイドラインは役立ちます.今月は診療ガイドライン編です.


まずはこちらが一番のお勧め!!

Minds 医療情報サービス
 http://minds.jcqhc.or.jp/
 医療情報サービス事業 Minds(マインズ)は,「日本医療機能評価機構が実施する医療情報サービス」です.こちらでは,“医療提供者向け情報”とおもに患者とその家族など一般の方々を対象とした“一般向け情報”に分けて,学会などが作成した診療ガイドラインを提供しています.“一般向け情報”のガイドラインは図を多用したものであり,大変理解しやすくなっています.Minds ID を取得すれば,より便利な機能を利用できます.登録は無料です.

出版物しかないガイドラインは?

東邦大学医学メディアセンター診療ガイドライン情報
 http://www.mnc.toho-u.ac.jp/mmc/guideline/
 こちらのサイトでは,“疾患別診療ガイドライン”がお勧めです.インターネットに公開されていないガイドラインについても,“ガイドライン名”“作成機関”“出版社(所蔵情報),雑誌”の情報を入手することができます.

診療ガイドライン 医中誌データベース情報
 http://www.jamas.or.jp/user/database/guideline.html
 文献検索で有名な“医学中央雑誌”ですが,“医中誌 Web”に 1999 年以降に収録された日本の診療ガイドラインを疾患別に分類し,書誌事項を掲載しています.また,その文献を閲覧することが可能です(有料).

海外の診療ガイドラインは?

National Guideline Clearinghouse(NGC)
 http://www.guidelines.gov/
 アメリカの厚生労働省にあたる Department of Health and Human Services に設けられたガイドライン情報センターが NGC です.アメリカ国外のものも含め,1,000 以上のガイドライン情報が収録されています.

NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology
 http://www.nccn.org/professionals/physician_gls/f_guidelines.asp
 全米総合癌ネットワークのサイトの腫瘍に関連するガイドラインです.会員登録が必要ですが,30 日以内なら無料で使用可能です.

(大阪医大病院 中央検査部 井口 健)
http://www3.famille.ne.jp/~kenmie/kensa.html
kns006@poh.osaka-med.ac.jp

(Medical Technology2009年8月号掲載:2009年8月1日)