110巻1号 2007年1月1日 p.41-46
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特集 健康づくり運動の現状と課題 | ![]() |
新しい運動基準・運動指針とその概要
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 健康増進プログラム
田畑 泉 ![]() |
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運動基準と運動指針策定の経緯 | ![]() |
厚生省(当時)は,平成元年に「健康づくりのための運動所要量」を発表している.これは,主に冠状動脈疾患に罹患する危険性が低くなるのに必要な体力(持久性の指標である最大酸素摂取量)を維持するための“運動”量を定めている.とくに,最大酸素摂取量の50%程度の強度の運動を週何分行えばいいかを各性・年齢で示した.
しかし,その策定から15年以上が経過し,国民の疾病構造に変化がみられ,現在では,糖尿病,高血圧症,高脂血症などの生活習慣病が問題となっており,それらの発症をアウトカムとした研究に基づいた身体活動量・運動量を定めることが必要となってきた.また,「健康づくりのための運動所要量」策定時には,各種生活習慣病の発症をアウトカムとした大規模研究の結果がなかったことにより,「健康づくりのための運動所要量」は,「日本人の食事摂取基準(2005年版)」のような,エビデンスに基づいて策定されたものでなかった.しかしその後,日本を含む多くの研究者により,身体活動量・運動量と一定期間後の生活習慣病の発症率の関係を示した研究成果が蓄積されてきた.……(雑誌本文は続きます) ![]() |
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110巻1号 2007年1月1日
月刊(B5判,128頁) 発行時参考価格 1,200円 注文コード:061101 雑誌コード:09319-01 |
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