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特集 高齢者の嚥下障害の評価とリハビリテーション
25巻8号 2016年8月15日 p.753-757
特集
特集 高齢者の嚥下障害の評価とリハビリテーション 高齢者の嚥下障害と誤嚥性肺炎 寺本信嗣
1)和光駅前クリニック
キーワード  誤嚥 不顕性誤嚥 誤嚥性肺炎 高齢者 誤嚥
内容のポイント Q&A  
Q1 顕性誤嚥と不顕性誤嚥による肺炎の鑑別は可能か?
 顕性誤嚥で肺炎を発症する場合はメンデルソン症候群等で急性の経過で悪化する症例が多い.重症例では,急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome;ARDS)を発症する場合がある.不顕性誤嚥による肺炎では,口腔内常在菌を含む定着菌の誤嚥によっては肺炎を生ずるため,明らかな気道症状を示さないまま徐々に悪化する場合が多い.画像所見では,顕性誤嚥によるものは,特に炎症部位に特定の傾向はないが,不顕性誤嚥による肺炎では,両側肺底部,背側の病変が多い.
Q2 誤嚥性肺炎の基礎疾患(病態)とは?
 基礎疾患としては,急性および陳旧性の脳梗塞が最も多い.他にパーキンソン病等の神経疾患,筋力低下を生ずる筋炎等の筋疾患が挙げられる.認知症もリスクである.重要な点は,基礎疾患があれば必ず誤嚥性肺炎を生ずるわけではないという点である.嚥下障害にこれらの疾患を背景とした全身状態の悪化,加齢,栄養障害,長期臥床等フレイルの要件が加わって誤嚥性肺炎の発症が増加する.
Q3 肺炎の原因としてみる評価のポイントは?
 嚥下機能評価とともに全身状態の評価が大切である.誤嚥しても咳反射が十分であり,体位変換が可能な症例では簡単には誤嚥性肺炎を生じない.嚥下機能の評価と咳反射の有無,体位変換等日常生活動作のレベル評価が重要である.
Q4 肺理学療法併用の意義は?
 肺内の異物除去,痰の分泌促進による気道閉塞の解除等のために有効な方法である.ただし,誤嚥の程度を定量して肺炎の発症や予防を検証する研究を実施することが困難なため,どのような肺理学療法が肺炎予防につながるかは不明である.しかし,肺理学療法がプラスに働くことはあってもマイナスに働くことはないので,行える施設では積極的に行うことが望ましい.
Q5 経口摂取を再開する基準は?
 明確な基準はない.経口摂取については飲水可能レベルから食事摂取レベルまで段階がある.飲水可能であれば,流動物の嚥下が可能である可能性が高い.完全に誤嚥がなくなることは難しいので,残った能力を利用して可能なやり方で経口摂取を試みることが大切である.「失敗しながら上手になる」という姿勢が必要である.
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高齢者の嚥下障害の評価とリハビリテーション
25巻8号 2016年8月15日
月刊(B5判,100頁)
発行時参考価格 2,400円
注文コード:082508
雑誌コード:03297-08
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