やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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医学のあゆみ
295巻5号
エピゲノム編集の進歩と医療応用への道
11月第1土曜特集

定価 2,970円 (本体 2,700円+税10%)
  • 総頁数:128頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2025年11月
  • 注文コード:929505
  • 雑誌コード:20471-11/1

内容紹介

・解析技術の進歩により,疾患病態におけるゲノム変異の役割が明らかになる一方で,ゲノム変異に依存しない病因としてエピゲノム異常の重要性が浮かび上がってきている.
・エピゲノム異常を主要な病因とする疾患は,先天性代謝異常,神経筋細胞の機能異常,がん,老化関連疾患など多岐にわたり,各分野の専門家が病態解明と治療法開発に取り組んでいる.
・本特集では,エピゲノム編集の基本技術の開発に携わっている研究者が最新のプラットフォームを説明するとともに,医療応用の基礎となるエピゲノム病態の概念に関する研究成果についても紹介する.

目次

 はじめに(中村卓郎)

転写調節・エピゲノム編集における転写制御因子とエピゲノム修飾酵素の最新動向
 (宇吹俊一郎・佐久間哲史)
不活性型CRISPR-Casシステムを用いたエピゲノム編集ツール
 (後藤空吾・他)
CRISPRoffシステムによるエピゲノム編集とその応用
 (Suji Lee・Knut Woltjen)
エンハンサー同定と編集による疾患分子メカニズムの解析
 (吉富啓之・他)
ゲノム・エピゲノム編集を最適化するガイドRNAの設計戦略
 (川又理樹・鈴木淳史)
DNAメチル化編集によるインプリント制御機構の解析
 (関田洋一・木村 透)
エピゲノム編集を用いた疾患モデル動物の創出
 (畑田出穂・他)
エピゲノム編集プラットフォームを用いたゲノムワイドスクリーニング技術と疾患解析研究
 (西淵剛平・遊佐宏介)
エピゲノム編集への応用を視野に入れたLNP型核酸デリバリーシステムの現状と将来
 (西山伸宏)
エピゲノム遺伝子治療の現状と新規ベクター開発の可能性
 (谷 憲三朗)
小児遺伝性疾患に対するエピゲノム編集アプローチの可能性
 (内山 徹)
AMLに対するエピゲノム編集治療の開発
 (角南義孝・中村卓郎)
網膜色素変性の新規治療法としてのエピゲノム編集の可能性
 (藤田幸輔)
アルツハイマー型認知症に対するエピゲノム編集治療の可能性
 (斉藤史明・田中園子)
X染色体関連疾患とエピゲノム編集─不活性化アレル再活性化の現状と課題
 (目黒牧子・堀家慎一)
骨軟部肉腫のエピゲノム異常を標的としたエピゲノム編集治療の展望
 (田中美和)
CRISPR活性化スクリーニングを活用した骨髄系腫瘍に対するデシタビン作用機序の解析
 (藪下知宏・合山 進)
小児脳腫瘍における治療標的としてのエピゲノム編集─基礎研究が紡ぐ臨床応用への展望
 (鄒 鶤・他)

 次号の特集予告

 サイドメモ
  CRISPRiとCRISPRaのはじまり
  エピゲノム編集における主要因子と修飾様式
  RNAの5'末端
  Non-canonical imprinting
  DNAメチル化制御を利用した長期間のエピゲノム編集維持
  遺伝子量補正とX染色体不活性化
  DNAメチル化を見れば生物学的年齢がわかる
  髄芽腫・上衣腫の分子亜群