形態・色彩・機能の調和が保たれた審美的な床義歯製作を解説!
内容紹介
■■美しくて,長い間よく噛める床義歯を追求■■
義歯の治療・技工においては「噛めること」「落ちない・外れないこと」「長期の使用に耐えうること」といった機能面の要求が最重要であることはもちろんですが,昨今の高齢社会においては,そうした機能面の課題をクリアしながら,さらに「見た目にも美しいこと」が患者サイドから求められる局面も増えていると思われます.本書ではそうした時代背景における審美歯科とは「形態と色彩,機能を調和させることである」との理解のうえで,「美しくて,長期にわたってよく噛める床義歯」が兼ね備えるべき形態・色彩・機能を再現するために必要な各種事項について,歯科医師が知っておくべき考え方と,歯科技工士が身につけておくべき具体的技工術式を中心にまとめました.
■■総義歯と部分床義歯について掘り下げて解説■■
序章では,床義歯における機能・形態・色彩の調和に関する基本事項を整理しました.続く各論を「総義歯」と「部分床義歯」の2パートに分類.総義歯パートを「総義歯」「人工歯」「排列」「床」,部分床義歯パートを「部分床義歯」「クラスプとコネクター」「アタッチメントデンチャー」「コーヌスクローネ」に分け,それぞれの特徴にあわせて,製作を指示する歯科医師の立場からの知見と,それを踏まえた歯科技工工程の詳細について深く掘り下げて解説しています.
また付録には,歯科技工士が患者さんとコミュニケーションをとる場面での基本的な方法や注意すべき事項について,日々さまざまなタイプの患者さんと接している歯科衛生士に紹介していただきました.
本書はFUNDAMENTALS of Esthetic Dental Technologyシリーズの第3弾で,好評既刊の本誌別冊『FUNDAMENTALS of Esthetic Dental Technology 審美歯科技工の原理原則』『前歯部審美技工テクニカルガイド―― 6前歯の“見せ方”を変える,形態と色彩のアイデアと工夫』とあわせて読むことで,審美的な補綴物を製作するためのバイブルとなること請け合いです.