人生の最終段階に向かおうとをしている人にとって『歯はあったほうが良いのか?』
―超高齢社会において歯科が立ち向かわなくてはならないこの大きな問いかけに,3人の専門家がそれぞれの立場から議論を闘わせて方向性を示す−
内容紹介
●超高齢社会における患者に対して補綴治療はなにができるのか.3人の専門家によるディスカッションと論考により,道筋を示しました.
●6つのディスカッションでは,補綴治療的な観点から高齢期,終末期に入った患者の口腔内へのアプローチについて,実際に診てきた患者の口腔内をもとに検討をしていきます.
●ディスカッションに挟まれた論考では,超高齢社会における補綴治療の役割を考察し,その意義を深めていきます.
●超高齢者に歯科としてどのように関わるか,長く患者をみていくための答えにたどり着くための一冊です.
目次
口の終い方
患者を診る前に私たち歯科医師が知るべきこと
Discussion 2 オーラルフレイルの診断がついたら口の終活の準備を
口腔内環境の変化を把握するための指標とは
補綴治療によって健康寿命の延伸は図れるか
Discussion 3 逃げ切る期間と病態の把握
高齢患者に対する補綴歯科治療戦略をどう考えるか
Discussion 4 「ラストチャンス」にかける
終末期に出会う患者の口腔内
Discussion 5 天然歯とインプラントをあらためて考える
長寿社会・超高齢社会における補綴治療
根面齲蝕の予防と対応
Discussion 6 まとめ〜患者の環境を知ると治療方針は変わる〜
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
2002年 北海道大学歯学部歯学科 卒業
2005年 日本学術振興会特別研究員
2006年 北海道大学大学院歯学研究科博士課程 修了,博士(歯学)
2006年 北海道大学大学院歯学研究科 口腔健康科学講座高齢者歯科学教室 助教
2010年 ミシガン大学歯学部 生体材料科学講座補綴科 客員助教・リサーチフェロー
2012年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔インプラント学分野 助教
2014年 長崎大学病院 口腔・顎・顔面インプラントセンター 講師
2018年 長崎大学生命医科学域(歯学系) 口腔インプラント学分野 准教授
武田孝之
1980年 東京歯科大学 卒業
1985年 東京歯科大学大学院 補綴学 修了,歯学博士授与
1990年 東京都千代田区にて開業
2005年 東京歯科大学 口腔インプラント学講座 臨床教授
菊谷 武
1988年 日本歯科大学歯学部 卒業
2001年 日本歯科大学附属病院 口腔介護・リハビリテーションセンターセンター長
2005年 日本歯科大学 助教授
2010年 日本歯科大学 教授
2012年 東京医科大学 兼任教授
2012年 日本歯科大学 口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長